ECカテゴリのアプリ、月間アクティブユーザーは前年比20%増。利用数は平均3.8個【消費者のアプリ利用調査】

アプリの利用実態に関する調査の結果によると、「ショッピング」カテゴリのアプリは月間アクティブユーザー、1ユーザーあたりの利用個数が前年比よりも増加している

大嶋 喜子[執筆]

7月17日 6:00

フラーとヤプリが発表した「アプリ市場共同調査レポート2025」によると、2004年のアプリ市場のアプリ総MAU(月間アクティブユーザー)は前年比13%増、1人あたりの月間利用アプリ数は平均51個、1日の平均利用時間は5.1時間だった。このうち「ショッピング」カテゴリのアプリでは、総MAU数が前年比20.3%増になっている。

アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」のデータ、アプリ開発・運用支援プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」の知見から、アプリ市場の動向や注目カテゴリの特長をまとめている。調査期間は2024年1〜12月、2025年1〜5月。

アプリ総MAUは前年比13%増、1日の平均利用時間は5.1時間

2004年のアプリ市場を見ると、「App Ape」で計測可能な全アプリの1月から12月のMAUを合算した総MAUは、前年比13%増だった。フラーは「市場全体の活性化が現在も進行していることが読み取れる」と考察している。

1人あたりの月間利用アプリ数は平均51個(前回調査比3個増)、1日の平均利用時間は5.1時間(同8個増)と、増加傾向にあることから、ユーザーがアプリを利用する機会が一層拡大していることがわかる。

数字で見るアプリ市場の動向
数字で見るアプリ市場の動向

総MAUの増加率が高いカテゴリは「自動車」「ファイナンス」「ショッピング」

2004年のアプリ市場において、カテゴリ別に総MAUの増加率が高いカテゴリを見ると、「自動車」の成長が前年比60.8%増で特に顕著だった。続いて「ファイナンス」が同20.4%増、「ショッピング」が同20.3%増だった。

ショッピングは、1日におけるアプリ利用時間は3.8分(同0.4分減)、1ユーザーあたりの月間アプリ利用個数は3.8個(同0.3個増)だった。主なアプリは「Amazon」「SHEIN」「Temu」などがあがった。

カテゴリ別アプリの主要指標の変化
カテゴリ別アプリの主要指標の変化

「Google Play」におけるアプリ評価分布、中央値は4.0

2025年にMAU500以上を計測したアプリの「Google Play」における評価の中央値は4.0だった。評価「4.0以上5.0未満」のアプリが36.7%と最多で、続いて「3.5以上4.0未満」が23.5%、「4.5以上5.0以下」が14.4%だった。

評価3.5以上のアプリが全体の約75%を占めており、一定以上の評価を得ているアプリが多い。一方で、評価2.5未満のアプリは6.1%未満となっており、極端に低評価のアプリは少ない。

「Google Play」におけるアプリ評価分布
「Google Play」におけるアプリ評価分布

使われ続けるアプリの特長として、フラーは「高頻度のアプリ更新」「店舗やECの連動」「パーソナライズ施策」を実施していることをあげている。具体的には、プッシュ通知による情報発信、季節に応じたデザインの変更、ポイントカード機能の活用、属性・行動データをもとにした情報提供など。

調査概要

  • 調査期間:2024年1月~12月、2025年1月~5月
  • 調査方法:「App Ape」によるアプリ利用データの分析(国内約40万台の「Android」端末から収集)と「Yappli」によるアプリ運用支援実績に基づく知見を統合し分析
  • 調査対象:主にMAU500以上の「Android」アプリ
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