ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」を提供するecbeingは6月9日、ECサイトでの購入経験がある20歳以上の男女254人を対象に実施した「チャットボット・AIチャットの利用実態調査」の結果を公表した。
調査によると、ECサイトで疑問が解決できなかった際、44.5%が「購入を取りやめた」と回答。18.1%は「他のECサイト・競合サービスに乗り換えた」としており、疑問の未解決が購入離脱や競合流出につながる実態が明らかになった。また、チャットボット・AIチャットの利用経験者のうち88.7%が何らかの不満を経験していることもわかった。

最初の解決手段は「FAQ・ヘルプページを探す」が55.5%
ECサイトや企業サイトで疑問や困りごとが生じた際、最初にどのような方法で解決しようとするか聞いたところ、「サイト内のFAQ・ヘルプページを探す」が55.5%で最多だった。過半数の消費者が、まず自己解決を試みていることがわかった。

一方、「チャットボット・AIチャットに質問する」は11.0%。また、「そのまま諦める・別のサービスへ移動する」と回答した人も8.3%おり、疑問を抱えたままサイトを離脱する消費者が一定数存在することも明らかになった。
ecbeingはこの結果について、FAQやヘルプページの整備に加え、消費者が迷わず利用できる問い合わせ導線や、その場で疑問を解消できる仕組みの重要性がうかがえるとしている。
問い合わせを断念した経験がある人は65.7%
ECサイトで問い合わせをしようとしたものの、諦めた経験があるか、その理由を聞いたところ、何らかの理由で問い合わせを断念した経験がある割合は65.7%にのぼった。

理由として最も多かったのは「そもそも問い合わせが面倒だった」の22.8%。続いて、「問い合わせ窓口がわかりにくかった」が13.0%、「営業時間外だったので後日連絡しようと思った」が11.0%だった。
ecbeingは、問い合わせ体験においては、消費者が「どこから」「いつ」「どのように」質問できるかを迷わないことが重要と説明。特に購入検討中の疑問は、時間の経過とともに購入意欲の低下につながる可能性があるため、即時に回答できるチャネルの整備が求められるとしている。
疑問が解決できなかった場合、44.5%が「購入を取りやめた」
ECサイトで疑問が解決できなかった場合、その後どのような行動を取ったかを聞いたところ、44.5%が「購入を取りやめた」と回答した。また、18.1%が「他のECサイト・競合サービスに乗り換えた」と回答しており、疑問の未解決が購入離脱や競合流出につながる可能性が示された。

さらに、5.5%は「SNSや口コミサイトに不満を書き込んだ」と回答しており、問い合わせ体験への不満が評判リスクに発展する可能性もある。
ecbeingは、購入前の不安や疑問をその場で解消することは、単なるカスタマーサポートにとどまらず、購入機会の維持や顧客満足度向上にも関わる重要な要素だとしている。
チャットボット・AIチャット利用経験者の88.7%が不満を経験
ECサイトのチャットボット・AIチャットに不満を感じたことがあるか、その理由を聞いたところ、利用経験者の88.7%が何らかの不満を感じたことがあると回答した。

不満の理由としては、「回答が的外れ・不正確だった」と「質問の意図が正しく伝わらなかった」がともに41.1%で最多。次いで、「知りたい情報が見つからなかった」が37.9%だった。
ecbeingはこの結果から、従来型のキーワードマッチング型チャットボットでは、消費者の質問意図を十分に理解できないケースがあると分析。今後は、単にチャット窓口を設置するだけでなく、消費者の文脈や意図を理解し、正確な情報に基づいて回答できるAIチャットの活用が重要になるとしている。
商品購入前にチャットボットやAIへ相談したいは61.8%
ECサイトで商品購入前に、チャットボットやAIに相談したいと思う場面があるかを聞いたところ、「相談したい場面はない」は38.2%にとどまり、61.8%が何らかの相談意向を示した。

具体的には、「似た商品を比較したいとき」が27.2%、「配送・返品のルールを確認したいとき」が24.0%、「レビューや使用感を手軽に知りたいとき」が20.5%、「自分に合う商品・サイズ・色を選びたいとき」が19.7%だった。
ecbeingは、商品比較や配送・返品条件の確認、レビュー確認、サイズ選びなどは、いずれも購入意思決定の直前に生じやすい疑問だと説明。こうした疑問を即時に解消できる接客体験は、購入完了率の向上や顧客満足度の改善につながる可能性があるとしている。
AIだけで完結しない問い合わせは有人対応との連携も重要
ecbeingは今回の調査を通じて、ECサイトにおける問い合わせ体験の課題が、購入離脱や競合流出、評判リスクにつながる可能性があることが明らかになったとしている。
ECサイトでは、商品比較や配送・返品条件の確認、レビュー確認、サイズ選びなど、購入直前にさまざまな疑問が生じる。これらの疑問を解消できない場合、消費者は購入を断念したり、他のECサイトや競合サービスへ流れたりする可能性があるという。
一方で、既存のチャットボット・AIチャットに対しては、「回答が的外れ」「質問の意図が伝わらない」といった不満も多く、単にチャット窓口を設置するだけでは十分な顧客体験を提供できないケースもあると説明する。
今後のECサイトには、消費者の質問意図を理解し、正確な情報をもとに即時回答できるAIチャットの活用が求められるとしている。また、AIだけでは対応しきれない問い合わせについては、有人対応へスムーズに切り替えられる仕組みを整え、消費者の不安を解消できる接客体験を構築することが重要だとしている。
調査概要
- 調査名:ECサイトにおけるチャットボットの利用実態調査
- 調査対象:ECサイトを利用したことがある20歳以上の男女254人
- 調査期間:2026年5月
- 調査方法:Freeasyを利用したインターネット調査
- 調査主体:株式会社ecbeing

