ECサイトでの商品探し、「キーワード検索」が約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割、「他のECサイトを使う」が約48%

商品を探す際、最も多く利用されているのは「検索窓でキーワード検索」であり、74.6%が利用している。次いで「カテゴリやメニューから探す」が39.0%、「閲覧履歴や購入履歴から探す」が24.7%となった。

鳥栖 剛[執筆]

9:30

EC専用のMA・CRMツール「EC Intelligence」を開発・提供するシナブルは12月23日、「ブランドの公式ECサイトにおける商品検索にかける時間と購入意欲の関係」に関する実態調査の結果を公表した。

ECサイトで商品を探す際「キーワード検索」を利用する割合は約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割で、目当ての商品が見つからなかった場合に「他のECサイトを使う」とした割合は47.9%にのぼった。

商品を探す時に利用する機能

商品を探す際、最も多く利用されているのは「検索窓でキーワード検索」で、74.6%が利用している。次いで「カテゴリやメニューから探す」が39.0%、「閲覧履歴や購入履歴から探す」が24.7%だった。ユーザーの多くが能動的にキーワードを入力して商品を探しており、ECサイトの検索機能の利便性が購買行動に大きく影響している。

ECサイトでの商品探し、「キーワード検索」が約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割、「他のECサイトを使う」が約48%
ECサイトで商品を探す際「キーワード検索」を利用するのは約7割

検索機能を「毎回使う」と回答したユーザーは52.4%、「ときどき使う」が41.3%であり、検索機能の利用率は高い。しかし、目的の商品に1回の入力でたどり着けるユーザーは6.8%にとどまり、47.7%が「1~2回程度」、35.4%が「3~4回程度」、10.1%が「5回以上」入力し直している。

ECサイトでの商品探し、「キーワード検索」が約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割、「他のECサイトを使う」が約48%
目的の商品に1回の入力でたどり着けるユーザーは6.8%

再検索が必要となる主な理由は、「期待した検索結果が出なかった」(56.5%)、「検索結果が多すぎて絞れなかった」(51.8%)、「検索結果が少なすぎて十分な情報が得られなかった」(22.7%)があがった。検索精度の問題に加え、ユーザビリティの課題も多く存在している。

検索体験が悪い場合のユーザー心理

検索体験が悪い場合のユーザー心理は、「不便だと感じる」が39.6%で最も多く、「検索ワードを変えて再挑戦しようと思う」が29.5%、「イライラする」が25.1%で続いた。さらに、約2割が「他のECサイトで探そう」と考えており、検索のストレスが競合他社への顧客流出につながるリスクが示唆された。

ECサイトでの商品探し、「キーワード検索」が約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割、「他のECサイトを使う」が約48%
検索体験が悪い場合のユーザー心理については、「不便だと感じる」が約4割

ブランド公式ECサイトの検索に対する不満点は、「検索結果が多すぎて目当ての商品を探せない」が36.9%で最多。「表示されるおすすめが的外れ」(20.8%)、「表示される商品の並び順がわかりづらい」(19.3%)が続いた。検索結果の整理や表示順の最適化、レコメンドの精度向上が求められている。

ECサイトでの商品探し、「キーワード検索」が約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割、「他のECサイトを使う」が約48%
「検索体験が悪かったことで購入を諦めた経験がある」が約6割

「検索体験が悪かったことで購入を諦めた経験がある」と回答した割合は、9.2%が「よくある」、53.7%が「たまにある」。約6割が購入を断念した経験がある。

目当ての商品が見つからなかった場合の行動

目当ての商品が見つからなかった場合の行動は、「他のECサイトを使う」が47.9%で最も多かった。次いで「検索ワードを変えて再挑戦する」(46.4%)、「購入を諦める」(22.1%)があがった。約半数のユーザーが競合ECサイトへ流出している。

ECサイトでの商品探し、「キーワード検索」が約7割。ヒットしない場合は「不便だと感じる」が約4割、「他のECサイトを使う」が約48%
目当ての商品が見つからなかった場合は「他のECサイトを使う」が47.9%

ECサイトでの検索結果が0件だったとき、あると助かる機能としては「類似商品の提案」が38.5%でトップ。「検索ワードの修正案の提示」(23.3%)、「人気商品が表示される」(18.0%)が続いた。

調査概要

  • 調査期間:12月4日~12月5日
  • 調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
  • 調査人数:1030人
  • 調査対象:月1回以上ECサイトを利用する20~50代の男女
  • 調査元:シナブル
  • モニター提供元:PRIZMAリサーチ

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