エルテックスが実施した通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査によると、AIツール利用経験者のうち約47%が通販の商品購入検討時にAIを活用している。使うAIツールは「ChatGPT」が最も多く、「Gemini」「Microsoft Copilot」が続いた。
調査対象は全国の生活者600人で、調査期間は2025年11月25~27日。
ネット上での調べ物にAIを活用する人は約半数
直近半年の「調べ物」でAIを使ったかを聞いたところ、「毎回ほとんど使う(だいたい100〜70%)」が13.5%、「毎回ではないが、使っているほうだ(70〜40%)」が14.8%、「たまに使っている(40〜10%)」が18.5%。合計46.8%が「使っている」と回答した。
年代別では、特に20~30代での利用率が高く、20代では「たまに使っている(40〜10%)」までの回答者は63.3%。エルテックスは「AIが特定世代の専用ツールという認識は崩れつつあり、検索の延長線上にある自然な選択肢として受け入れられていることが示唆された」と解説している。
利用している主なAIツールは「ChatGPT」「Gemini」
利用しているAIツールは「ChatGPT」が最多で66.5%、続いて「Gemini」が47.5%、「Microsoft Copilot」が24.3%だった。
性別では、「ChatGPT」は男性66.7%、女性66.3%となっておりほぼ同数。「Gemini」は男性53.2%、女性41.0%となっており、男性の方が多い。「Microsoft Copilot」は男性29.4%、女性18.5%。
年代別では、「ChatGPT」を使っている割合が最も多い年代は20代で80.0%。続いて、30代の利用者が75.6%だった。「Gemini」を使っている割合が最も多いのは30代で53.7%。次いで40代の利用者は51.3%。「Microsoft Copilot」を使っている割合が最も多いのは40代で28.9%。次いで50代の利用者が25.3%だった。
通販の購入検討時にAIを使うは3人に2人
AIを使ったことがある生活者に対し、「通販商品の購入を検討する場面」に限定したAI活用度を聞いたところ、「毎回ほとんど使っている」は14.8%、「毎回ではないが、使っている方だ」は26.4%、「たまに使っている」は24.0%。合計65.2%がAIを利用している。
世代別では、60代を除く世代で利用率(利用頻度10~100%の合計)が6割を超えた。20代では合計81.1%の割合でAIを利用している
性別で見ると、男性では「毎回ほとんど使っている」は16.9%、「毎回ではないが、使っている方だ」は26.4%、「たまに使っている」は22.9%で、AIを利用している割合は合計66.2%だった。女性では「毎回ほとんど使っている」は12.4%、「毎回ではないが、使っている方だ」は26.4%、「たまに使っている」は25.3%で、AIを利用している割合は合計64.1%だった。
エルテックスは「60代が購入することが多い健康食品や化粧品などは情報量が多く、比較検討が必要な商材が多いことから、AIの要約・整理機能が高齢層にとっても有効に働いているといった可能性は否定できない」と考察している。
調査概要
- 調査対象:全国の生活者 600人
- 調査方法: ネット方式によるアンケート調査
- 調査期間: 2025年11月25日~27日
- 調査主体: エルテックス 調査
- 調査実施機関: 楽天リサーチ
- この記事のキーワード