インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社は1月20日、「2025年買い物における女性の心理白書」を発表した。Z世代・Y世代女性を対象に4回にわたり実施した調査をもとに、2025年の女性たちが買い物で何を重視し、どのように情報収集し、ECを活用してきたのかを可視化した。
同白書では、女性たちの購買行動を「購入における心理」「情報収集における心理」「EC利用における心理」「美容の傾向と心理変化」の4つに整理。全体を通して見えてきたキーワードが「納得感」と「ロジカル買い」だ。
「購入における心理」
「購入における心理」では、気になった商品を「即買いせずに悩む」人が約6割という結果が示された。価格や品質を比較しながら、じっくり検討してから購入するスタイルが多数派になっている。
さらに、成分や素材を見てから買う人は7割以上だった。
服なら素材、化粧品なら成分、食品なら産地や添加物などをチェックする理由として、「納得して購入できるから」(41.7%)、「安心・安全なものを選びたいから」(38.3%)といった声が上位に挙がった。
一方で、成分や素材をチェックしない人からは「見ても判断できない」「SNS・口コミを見れば十分」といった意見もあり、「自分で調べて判断する層」と「他者の評価に委ねる層」に二極化している様子もうかがえる。成分・素材を調べる時間は「数十分〜数時間程度」が約半数で、店舗で気になった商品の成分をその場でネット検索する人も半数以上。オフラインとオンラインを行き来しながら情報を集めて、ロジカルに買う行動が定着している。
成分・素材をチェックするようになったきっかけとしては、「使っているものが合わなかった」という実体験が多く挙がった。
「購入における心理」の世代別の傾向では、Z世代は他者の影響を受けやすく、Y世代は自分の経験をもとに購買行動が変わる傾向があることがわかった。買い物に対するスタンスを聞いた自由回答では、
- 「買うならちゃんとしたものを使いたいし、後悔したくないので何度も調べて選ぶ」
- 「まずは安価なもので試して、合わなかったら値段を上げていく」
など、「質重視」と「価格重視」の両方のロジックが見られた。体に触れるもの・食べるものは質を重視しつつ、コスパも見極めるといった工夫も目立った。
コスメ・スキンケア・ヘアケア一式の平均予算では、
- コスメ一式:Z世代 6541円/Y世代 5972円
- スキンケア一式:Z世代 5330円/Y世代 6230円
- ヘアケア一式:Z世代 3386円/Y世代 3056円
となり、Z世代はコスメ、Y世代はスキンケアによりお金をかける傾向が明らかになった。
「情報収集における心理」
「情報収集における心理」では、成分・素材の善しあしを判断する情報源として、
- Z世代:一般人のSNS
- Y世代:レビュー・口コミ、過去の自身の経験
を重視していることがわかった。
コスメの購入行動においても、
- SNSでバズっているコスメを購入した経験:Z世代は半数以上、Y世代は約4割

- 特定の人の影響でコスメを購入した経験:Z世代 約8割、Y世代 約6割

と、Z世代の方が他者の影響を受けて購買に至りやすいことがわかった。
影響を受けた相手としては、
- 友人(Z世代:41.1%/Y世代:27.8%)
- SNS上の一般人(Z世代:29.7%/Y世代:21.2%)
- 推し(Z世代:29.2%/Y世代:10.8%)
などが挙がり、特にZ世代では「友人」「推し」「SNSコミュニティ」といった身近な他者の存在が大きい。
コスメに求めることとしては、「自分に似合うこと」「コスパ」が共通して重視され、Z世代はそこに「見た目の可愛さ」も加わる。機能性と価格、そしてビジュアルのバランスが、Z世代の購買を左右している。
「EC利用における心理」
「EC利用における心理」では、コスメ・スキンケア用品の購入場所は、1位がドラッグストアで87.6%、2位がECモールで48.8%という結果だった。
ECで購入する理由としては、「価格が安いから」が48.1%で最多で、次いで「自宅で買えるのが楽だから」(45.9%)、「レビューが参考になるから」(43.2%)、「配送してもらえるから」(41.7%)と続いた。
注目したいのが「レビュー」の存在だ。EC利用者の4割以上が「毎回レビューを見る」(41.4%)と回答。「見ることが多い」(40.6%)も含めると、8割以上がレビューをチェックしていることがわかった。
良い評価と悪い評価のどちらを参考にするかはほぼ半々で、
- 良い評価重視派:「前向きな気持ちで購入したい」「良い点を知りたい」
- 悪い評価重視派:「欠点を事前に知りたい」「良いレビューしかないと心配」
どちらの派も「納得して前向きに買いたい」という思いは共通している。企業側にとっては、ポジティブ・ネガティブ両方のレビューを含めたリアルな声が信頼につながることを示す結果と言える。
今後のECコスメ売り場に期待することとしては、「質の良い商品が増えること」がトップだった。また、「知らなかったブランドに出会うタイミング」としては「ECモールで商品を見ているとき」という結果に。ECモールは「価格比較の場」であると同時に、「新しいブランドとの出会いの場」としても機能している。
「美容の傾向と心理変化」
「美容の傾向と心理変化」では、アウタービューティー(外側のケア)とインナービューティー(内側のケア)それぞれの意識と支出傾向を分析した。
- アウタービューティーを意識している人:65.2%

- インナービューティーを意識している人:75.8%

と、インナービューティーの方が意識している人の割合が高い結果となった。インナービューティーで意識していることとしては、20代は「水分補給」、30〜60代では「食事の内容・栄養バランス」が1位となり、年代によって具体的な取り組みは異なるものの、「内側から整える」意識は世代を超えて広がっている。
アウタービューティーとインナービューティーに月々かけている金額を世代別に見ると、どの年代でもアウタービューティーの方が1000〜2200円ほど高い一方で、インナービューティーにも一定額を投資している。特に20代は、50代・60代に次ぐ平均金額となり、若い世代でもインナービューティーにお金をかける傾向が見られた。
また、世代を問わず7割以上が「アウタービューティー・インナービューティーをもっと早く始めた方が良かった」と回答。「シミ対策をもっと早く始めればよかった」「乾燥や老化を防ぐために、インナービューティーも早くから意識すべきだった」といった声が寄せられ、美容は「早く始めるほど良い」という実感が共有されている。
白書では、近年話題になっている「チャームコスメ」にも触れている。バッグやポーチなどにつけて持ち運べるコスメのことで、認知度は31.0%、使用率は8.4%という結果になった。
Z世代の方がY世代よりも使用率・認知度ともに高く、「可愛いから」「すぐ使えて便利だから」といった理由で支持されている。
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