中川 昌俊 2017/1/30 11:15

楽天は1月26日に開催した「新春カンファレンス」で、2017年の施策として出店者向け支援を強化することを明らかにした。出店者のページ改善を進めていくほか、コミュニケーションの強化も図る。

ページ改善施策

2016年11月にリリースした「R-Karte」の機能強化を進める。「R-Karte」は過去のレビュー評価を図表化し、サイトの問題点を可視化するサービス。1月19日に機能追加し、同じジャンルの他店舗の平均と比較できるようにしたほか、評価点の推移をグラフ化できるようにした。

今年夏には評価点やレビューの内容をコンパクトにまとめて見れるようにするし、評価点の根拠を可視化する機能も追加する予定。

「R-Karte」

「楽天ページ診断サービス」の機能強化など

一部店舗に対してすでに提供している「楽天ページ診断サービス」を全店舗に展開し、機能強化も進める。

「楽天ページ診断サービス」は、楽天市場の平均的な転換率やカート到達率に比べて低い数値となっている商品ページを割り出し、楽天のノウハウを盛り込んだ改善パターンをA/Bパターンを提案するもの。

提案されたパターンでA/Bテストを行い、最適な商品ページを探すことができるサービス。

すでに1100店舗でテスト導入したところ、転換率の平均向上率は43%になっているという。

「楽天ページ診断サービス」を全店舗で導入できるようにする。年内にジャンル上位ページとの差分を確認できるようにするほか、スマートフォンページの診断も行えるようにしていく。

「楽天ページ診断サービス」

広告効果に関する開示データの拡大

広告効果について、開示できるデータをより増やしていくほか、開示対象となる広告の種類も増やしていく。

2016年に一部広告で効果を開示したところ、広告経由の売上が大きく伸びることがわかった。というのも、他社では同じ広告枠で売り上げにつながっていることがわかり、自分たちの広告クリエイティブが悪かったから売れなかったということがわかるようになった。

そのため、各社の広告クリエイティブがよくなっており、広告経由の売り上げが大きく伸びている。楽天にとっても広告効果を開示することで、プラスになることがわかったので、より多くのデータを開示していくつもりだ。(河野奈保上級執行役員)

店舗とのコミュニケーション強化

店舗とのコミュニケーションも強化する。これまで、楽天のサポートセンターに問い合わせをしてもつながらなかったという声を受けて、24時間365日いつでも対応できるチャットボット「相楽しんく」の提供を開始。

会話形式のインターフェイスとなっており、過去の問い合わせの8割を網羅。店舗からの質問に対応できるようにした。

チャットボット「相楽しんく」

また、楽天出店者が相談などを行える掲示板「RON会議室」を強化。楽天からのニュースを伝える機能や店舗が楽天に対して意見を気軽に言える機能などを追加する。

全国16か所の支社ごとに新たなコミュニティを作り、地域店舗とのコミュニケーション強化も進める予定としている。

同日行われた記者向け説明会で戦略を発表する河野奈保上級執行役員
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