ポップアップストア出店支援プラットフォーム「SHOPCOUNTER(ショップカウンター)」を運営するカウンターワークスはこのほど、「ポップアップストア人気スペースランキング2025」を発表した。全国約2万7000スペースのなかから、2025年1月1日〜11月30日までのアクセス数や成約数などから、東京・北海道・大阪・京都・兵庫・広島・福岡の7エリア別で人気スペースをランキング化した。
東京エリア
東京エリアでは、京王線・府中駅前の商業施設「くるる」イベントスペースの北区画(東京都府中市、広さ10.0平方メートル)が1位にランクイン。駅直結のシネコン併設モール内という立地で、買い物・飲食・映画など複数の目的を持つ来館者との接点を作りやすい点が評価されたと。
ランキング上位には、駅前ロータリーに面した施設や、館内動線の要所に位置するイベントスペースが並び、生活動線に密着した郊外商業施設での出店ニーズが高い傾向がある。
ガラス容器の中で苔などを育てる「苔のテラリウム」を販売する「はぴたろー農園」は、「くるる」に継続出店している。
約3年前から「くるる」に月1回ほどのペースで出店している。出店期間は週末を挟んだ最低3日間が基本で、多いときは2週間連続で展開する。取り扱い商品の価格帯は1500円〜1万円ほど。物販に加えて、材料とセットで作り方をレクチャーする体験型ワークショップも実施し、幅広い年齢層のお客さまに楽しんでいただいている。来店される方はお子さま連れからご年配の方まで幅広く、購入者はほとんどが新規のお客さま。(井苅洋一代表)
出店の第一目的は売上だが、将来的には手作り野菜の販売も視野に入れており、そのためのファン作りという側面もあるという。
売り上げは平日で「数万円程度」、土日祝日は「10万円を超える日もある」など、週末の比重が大きいのが特長。そのため平日は売り上げを取りにいくというよりも、週末に向けた集客の仕込みとして位置付けている。(井苅洋一代表)
集客面では、館内導線の良さと施設側との連携が大きな武器になっている。
出店スペースに設置したチラシを見て立ち寄るケースが最も多く、館内導線の強さを実感している。施設担当者の方と信頼関係が築けていることで、出店時の運用面でも柔軟に相談でき、企画の自由度が高い点も継続出店の理由。マルシェイベントで知り合った手作りアクセサリー作家や団子屋など、他のテナントとのコラボ出店もし、新規顧客の獲得につなげている。地元のコンビニや飲食店とも連携し、相互に割引チケットを発行するなど、地域内での集客施策にも取り組んでいる。(井苅洋一代表)
北海道エリア
北海道エリアは、札幌市の商業施設が人気。1位は札幌中心部の商業施設「ル・トロワ」イベントスペース(札幌市中央区、広さ99.26平方メートル、写真左)。比較的広い面積を確保できることから人気を博したようだ。2位には「JR旭川駅」駅構内のイベントスペース(北海道旭川市、広さ56.56平方メートル、写真右上)、3位には「BiVi新さっぽろ」屋外スペース(札幌市厚別区、広さ9.91平方メートル、写真右下)がランクインした。
大阪エリア
大阪エリア1位は、中之島のランドマーク「フェスティバルタワー」1階内廊下スペース(大阪市北区、広さ34.47平方メートル、写真左上)。オフィスワーカーに加え、コンサートホールや商業施設の来館者も行き交う動線上に位置している。そのほかランキング上位には、JRと京阪の「京橋駅」改札外コンコースイベントスペース(大阪市城東区、広さ12.0平方メートル、写真左下)や、大阪・梅田駅至近の大型オフィスビル内のスペース(写真右)など、人通りの多い場所がランクインした。
京都エリア
京都エリアでは、京阪「三条駅」改札外連絡通路のイベントスペース(京都市東山区、広さ6.0平方メートル、写真左)が1位。3位には「丹波橋駅」改札外コンコースのイベントスペース(京都市伏見区、広さ6.0平方メートル、写真右下)がランクインした。通勤・通学客や観光客が必ず通過する導線上にあり、短期間でも多くの人にリーチできる鉄道駅のスペースが人気だった。2位には「イオンモール高の原」2階・平安コートイベントスペース(木津川市相楽台、広さ133.0平方メートル、写真右上)といった大型モール内の広いイベントスペースもランクインした。
兵庫エリア
兵庫エリアでは、駅前ショッピングセンターや郊外型モール内のイベントスペースがトップ3を占めた。1位は神戸中心部の商業施設「三宮さんプラザ」1Fレンタルスペース(神戸市中央区、広さ22.1平方メートル、写真左)。そのほか尼崎エリアが人気で、2位は尼崎市北部の大型ショッピングセンター「つかしん」イベントスペース(尼崎市塚口本町、広さ3.0平方メートル、写真右上)、3位にはスーパー「フレッシュコア」の商店街側の空き区画スペース(尼崎市潮江、広さ20.0平方メートル、写真右下)がランクインした。
広島エリア
広島エリアのランキングでは、商業施設「ゆめテラス祇園」3Fエスカレーター横スペース(広島市安佐南区、広さ8.37平方メートル、写真左)が1位。2位・3位には食品スーパー関連のスペースが入った。2位は「ユアーズアクロスプラザ高陽店」風除室スペース(広島市安佐北区、広さ15.0平方メートル、写真右上)、3位は「ユアーズ瀬野川店」店内プロモーションスペース(広島市安芸区、広さ10.0平方メートル、写真右下)だった。
福岡エリア
福岡エリアでは、ショッピングセンターのイベントスペースが人気を集めた。1位は「BRANCH 博多パピヨンガーデン」イベントスペース(福岡市博多区、広さ6.61平方メートル、写真左)。2位と3位には北九州エリアがランクインし、2位は「フェリスタウン城野」屋内スペース(北九州市小倉南区、広さ8.0平方メートル、写真右上)、3位は「リバーウォーク北九州」B1イベントスペース(北九州市小倉北区、広さ5.1平方メートル、写真右下)だった。
カウンターワークスのCEO室・中原祐一郎氏は、ランキング全体について「出店期間が限られる短期出店だからこそ、偶発的な接触機会を最大化できる立地が選ばれている」と分析する。また「物販に限らずサンプリングや会員獲得など、目的に応じた出店活用が広がっている」とコメントしている。同社では、累計約2万7000スペース・約8万2000テナントの利用実績から、スペース情報の見える化や条件検索の改善、出店準備の効率化支援を強化しており、中原氏は今回のランキングを「出店先選定の“勘”をデータで補う指標として活用してほしい」としている。
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