EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

EC業界の「人」を表彰する第3回アワードのMVPは「ちいかわ」IPビジネスのグレイ・パーカー・サービスの小林氏。VALX、リンベル、ビィ・フォア―ド、ビルディが各賞を受賞

ネットショップ担当者フォーラムが11/6に開催した、EC業界の「人」を讃えるアワードの2025年受賞者をダイジェストで紹介します。

鳥栖 剛[執筆]

11月14日 7:30

EC業界で活躍する“人”にフォーカスし、企業や団体などで活躍する個人の功績や取り組みを表彰するアワード「ネットショップ担当者アワード」(主催はインプレスの「ネットショップ担当者フォーラム」)の第3回授賞式を11月6日に開催、受賞者を発表しました。受賞者が獲得した賞、受賞者の実績をダイジェストでお届けします!

写真左から、「第3回ネットショップ担当者アワード」をスポンサードしたコマースメディアの井澤孝宏代表取締役、2025年アワード受賞者(トロフィーを持っている5人)。2024年受賞者のタイムマシン小川公造氏、2023年受賞者のアズワン中野裕也氏、2024年受賞者のPOST COFFEE 下村祐太朗氏、エトワール海渡 桑原惇氏

選考委員を務めたのは、ネクトラス代表取締役の中島郁氏(委員長)、スマイルエックス代表の大西理氏、CaTラボの代表でオムニチャネルコンサルタントの逸見光次郎氏、ルームクリップ KANADEMONOカンパニー管掌やオルビスのCDO(Chief Digital Officer)などを務める石川森生氏、SRSホールディングスの執行役員SRSグループDX推進本部長の田丸知加氏。

アワードはコマースメディアがスポンサード。一般社団法人イーコマース事業協会が後援しました。

注目すべき5人を表彰

2025年の「ネットショップ担当者アワード」で表彰した人物は次の5人です。MVP以外は氏名を五十音順に掲載しました。

ネットショップ担当者アワードMVP:グレイ・パーカー・サービス 小林辰也氏

株式会社グレイ・パーカー・サービス WEB事業部 部長 小林辰也氏
株式会社グレイ・パーカー・サービス WEB事業部 部長 小林辰也氏
2023年にグレイ・パーカー・サービスへ入社。同年、「ちいかわマーケット」公式LINEアカウントを立ち上げ、友だち数500万人を達成。翌2024年にはWEB事業部次長として組織改革と物流移管プロジェクトを推進。現在は部門責任者として、全12のECサイトの運営とマーケティングを統括している。
小林氏(左)と、プレゼンターを務めた中島選考委員長
小林氏(左)と、プレゼンターを務めた中島選考委員長

MVPは、実績や個人の挑戦などを総合的に評価し、選出しました。

「ちいかわ」などのIPビジネスを展開するグレイ・パーカー・サービスのEC事業について、2025年5月期のEC売上高は前期比50%超の成長を記録。小林氏は、外注業務の内製化によるコスト圧縮、物流移管に伴うインフラ強化、注文集中時の決済待ち時間を最大5分の1に短縮したシステム活用など、さまざまな観点から増収に貢献しました。2023年の入社以来、デジタル戦略を一手に担っています。

編集部が直撃! 小林氏の詳細インタビューはこちら

ブレイクスルー賞:リンベル 大川和弘氏

リンベル株式会社 執行役員 EC統括部 本部長 大川和弘氏
リンベル株式会社 執行役員 EC統括部 本部長 大川和弘氏
デジタルマーケティング・システム構築・商品開発の全領域を管掌。2006年入社以来、リンベルのデジタル戦略を一手に担い続ける。ECサイトの立ち上げから、他社とのギフト通販ビジネスをリードしている。デジタルギフトの波を捉え、株主優待やポイント交換事業などのシステム責任者として、大規模プロジェクトを成功に導いた。自治体ビジネスの基盤となる「スマートギフト」では「選べる」「足せる」自由なポイント交換システムを構築し、業界のスタンダードを刷新。2024年、SNSギフト「ギフトリスト」をリーダーとしてサービスインさせ、ギフト体験をデジタル時代へと進化させた。
大川氏(左)と、プレゼンターを務めた田丸選考委員
大川氏(左)と、プレゼンターを務めた田丸選考委員

ブレイクスルー賞は、自社の既存のビジネスモデルにとらわれず、新たな領域のMDや販路拡大などに精力的に取り組み、実績をあげている企業の担当者を表彰する賞です。

リンベルは、コロナ禍のフォーマルギフトの落ち込みという業界の逆風を乗り越え、近年のEC売上高は4年で2.4倍に成長しました。その旗振り役となったのが大川氏です。ニーズに合わせたギフト販路の拡張、それに伴うDX化、当日出荷を可能にした自社物流の強化など多方面の改革・開発に取り組み、実績につなげています。

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コミュニティ共創賞:VALX 古賀雅範氏

VALX株式会社 マーケティング責任者 事業部 マーケティング課 課長 古賀雅範氏
VALX株式会社 マーケティング責任者 事業部 マーケティング課 課長 古賀雅範氏
スポーツ用品メーカーのデサントで商品企画やEC責任者を歴任。Jリーグユニフォーム開発やオムニチャネルを推進し、コロナ禍でのEC急成長に貢献し社長賞を受賞。2024年よりVALXに参画し、日本一広告費率の低いD2Cブランドをめざして事業をリード。EC×SNS×リアルを融合した顧客との共創マーケティングで市場を創造し、「プロテイン×コミュニティ」を起点に前例のないビジネスモデルの構築に挑戦している。
古賀氏(左)と、プレゼンターを務めた石川選考委員
古賀氏(左)と、プレゼンターを務めた石川選考委員

コミュニティ共創賞は、EC事業においてファンとのコミュニティ形成に奏功している企業の担当者を表彰する賞です。

プロテイン販売のVALXは広告やセールに依存せず、ファンとの共創を軸にブランドを成長させている企業です。Web広告費を大幅に抑えながら事業構造を転換し、持続的にブランド価値を高めるビジネスモデルへと進化させています。

古賀氏はEC事業と全社マーケティング戦略を担当し、マーケティング全体の設計とKPIマネジメントを担う人物です。ファンの熱量を起点にブランドを設計する共創モデルを推進し、広告費ゼロで毎月1500件超のUGCが自然に生まれるエコシステムや、オーガニック流入の拡大などを生み出しています。

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越境ビジネス賞:ビィ・フォア―ド 土屋汐莉氏

株式会社ビィ・フォア―ド デジタルビジネスプラットフォーム推進部 デジタルマーケティンググループ デジタル企画チーム チームマネージャー 土屋 汐莉 氏
株式会社ビィ・フォア―ド デジタルビジネスプラットフォーム推進部 デジタルマーケティンググループ デジタル企画チーム チームマネージャー 土屋 汐莉 氏
2012年ビィ・フォアード入社。セールスアシスタントを経て、2016年にマーケティング部に異動。アフリカの販売拠点でのマーケティングや現地送金(ローカルペイメント)を担当。現在は、アフリカ向け不動産物件掲載プラットフォーム事業を担当し、チームマネージャーとして新規事業をリードする。
土屋氏(左)と、大西選考委員
土屋氏(左)と、大西選考委員

越境ビジネス賞は、越境ECに関連する業務に精力的に取り組み、後進のベンチマークになり得る担当者を表彰する賞です。

中古車越境ECのリーディングカンパニーであるビィ・フォアード。2024年6月期のEC売上高は前期比9%増の1180億円です。

ビィ・フォアードでデジタルマーケティングを担う土屋氏は、20か国以上にローカライズした全41アカウントのSNS運用、ローカルペイメントの担当経験、そして新規事業への挑戦など、さまざまな事業カテゴリに挑み、ビィ・フォアードの事業成長と自身のスキルアップにつなげてきました。

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SNSマーケティング賞:ビルディ 戸田夏海氏

ビルディ株式会社 コンテンツ部 クリエイティブチーム リーダー 戸田夏海氏
ビルディ株式会社 コンテンツ部 クリエイティブチーム リーダー 戸田夏海氏
2022年、ビルディにクリエイティブデザイナーとして入社。翌年クリエイティブチームに配属後、SNSの運用担当をスタート。ショート動画制作では企画から編集まで一貫してチーム内で担う。バナー制作やパンフレット・カタログなどの印刷物の制作をはじめ、プライベートブランドの製品デザインや、ビルディが国内総代理店を務める電動工具ブランド「DCK」の国内向けパッケージデザイン・公式サイトの運営など、ビルディに関わるあらゆるクリエイティブ業務を担う。
戸田氏(左)と、プレゼンターを務めた逸見選考委員
戸田氏(左)と、プレゼンターを務めた逸見選考委員

SNSマーケティング賞は、企業のSNS運用に積極的に取り組み、実績をあげている企業の担当者を表彰する賞です。

プロ向けの電動工具・資材ECのBtoB-ECを手がけるビルディは、SNS運用によるデジタルコンテンツの強化でEC事業が急成長しています。そのSNS運用をけん引しているのが戸田氏です。

ビルディの2025年5月期の売上高は前期比20%増の35億1900万円。BtoB事業とSNSの相性は費用対効果の面で判断が難しい環境下で、ECへの流入につながるデジタル戦略が増収に貢献しています。戸田氏はSNS運用の内製化を一手に担い、TikTokで100万回再生を超えたショート動画の企画・配信、Instagramのフォロワー数を直近1年間で36%アップさせる(2025年9月時点)など、数々の実績をあげています。

編集部が直撃! 戸田氏の詳細インタビューはこちら

◇◇◇

「第3回ネットショップ担当者アワード」の授賞式は、2024年11月6日(木)に東京・赤坂で実施しました。

第3回ネットショップ担当者アワード受賞者(前列5名)、選考委員(後列5名)
第3回ネットショップ担当者アワード受賞者(前列5名)、選考委員(後列5名)

詳細なレポート記事は近日配信します。各賞の選出ポイント、受賞者のコメント、選考委員の講評など、詳しくお届けします。お楽しみに!

第3回のネットショップ担当者アワードは、コマースメディアにスポンサードいただき、一般社団法人イーコマース事業協会が後援しました。

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