高野 真維[執筆] 11/25 7:30

EC業界で活躍する“人”にフォーカスし、企業や団体などで活躍する個人の功績や取り組みを表彰するアワード「ネットショップ担当者アワード」(主催はインプレスの「ネットショップ担当者フォーラム」)の第2回授賞式で、受賞者を発表しました。受賞者が獲得した賞、受賞者の実績をダイジェストでお届けします!

第2回アワードの受賞者(トロフィーを持っている7人)、2023年に開催した第1回アワードの受賞者(前列の右から4人)、選考委員(後列の右から4人)
第2回アワードの受賞者(トロフィーを持っている7人)、2023年に開催した第1回アワードの受賞者(前列の右から4人)、選考委員(後列の右から4人)

いま注目するべき7人を表彰

ネットショップ担当者フォーラム編集部と4人の選考委員が、いま注目するべき7人の受賞者の功績を讃えました。

選考委員を務めたのは、ネクトラス代表取締役の中島郁氏(委員長)、スマイルエックス代表の大西理氏、CaTラボの代表でオムニチャネルコンサルタントの逸見光次郎氏、ルームクリップ KANADEMONOカンパニー管掌やオルビスCDO(Chief Digital Officer)などを務める石川森生氏です。

ネットショップ担当者アワード MVP:カンロ 武井優氏

カンロ株式会社 マーケティング本部 デジタルマーケティングチームリーダー 武井 優 氏
カンロ株式会社 マーケティング本部 デジタルマーケティングチームリーダー 武井 優 氏
2010年、カンロに入社。情報システム、マーケティング、EC、広報を経験するなかで、各デジタル領域を担当。2021年にデジタルマーケティングを推進する全社プロジェクトのリーダーを務めたのち、デジタルコマース事業にて戦略立案・EC商品の開発・サイト運用を担当。現在は、デジタルマーケティング業務全般を担当するチームのマネジメントを担当。
武井氏(左)と、プレゼンターを務めた中島選考委員長
武井氏(左)と、プレゼンターを務めた中島選考委員長

MVPは、実績や個人の挑戦などを総合的に考慮して選出しました。

カンロの武井氏はD2Cのメーカー直販ECをリードしてきました。自社ECサイト「Kanro POCKeT(カンロポケット)」の運営を管掌し、コロナ禍を契機とした自社ECの販路強化に成功しています。2021年度~2023年度のEC売上の伸長率は前年比40~50%増で推移。2024年度も堅調に伸ばしています。

「体験価値」を売りにした高単価商品の開発や、商品だけでなくカンロそのもののファンを増やすという考え方など、さまざまな挑戦にも取り組んでいます。

編集部が直撃! 武井氏の詳細インタビューはこちら

EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

前期比40~50%増の売上高を維持する秘訣とは? カンロの自社EC管掌・武井デジタルマーケティングチームリーダーに聞く

大手菓子メーカー、カンロの自社ECサイトを運営する武井優氏(マーケティング本部 デジタルマーケティングチームリーダー)を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。右肩上がりに実績をあげているメーカー直販ECのリーダーとして活躍する本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第6弾>
松原 沙甫[執筆]11/14 7:00210

ベストチーム賞: マドラス 丸山堅太氏

マドラス株式会社 リテール事業部EC課 課長 (紳士担当)丸山堅太氏
マドラス株式会社 リテール事業部EC課 課長 (紳士担当)丸山堅太氏
2013年、マドラスに入社。入社後、紳士靴の百貨店セールスを担当。2020年にEC課へ異動。2021年にECサイトリニューアル、ECサイトとブランドサイトの統合、顧客データ統合などのプロジェクトに携わり、現在は自社ECサイトと外部ECモールの業務全般、ECチームのマネジメント、リアル店舗とのOMO事業推進を担う。
丸山氏(左)と、プレゼンターを務めた逸見選考委員
丸山氏(左)と、プレゼンターを務めた逸見選考委員

ベストチーム賞は、ほかのEC事業者のロールモデルとなり得るチームをけん引している人物や、チームそのものを顕彰する賞です。

ECのベストチームを築き、リーダーとして活躍してきた丸山氏を受賞者に選出しました。老舗革靴メーカーとして知られるマドラスでEC改革のけん引役となったのが丸山氏です。

百貨店セールスからいきなりEC課の責任者に抜擢され、EC経験ゼロから挑戦し続けてきた丸山氏。ブランドサイトとECサイトの統合、サイトのリプレイスなどに力を入れてきました。2024年は2019年と比較して会員数が137%増加。自社ECサイトへの流入数は2020年と比較して約3倍近く伸長しています。

編集部が直撃! 丸山氏の詳細インタビューはこちら

EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

EC経験ゼロから老舗企業のEC責任者へ。靴ECで実店舗・卸との“共存”を進めるマドラス・丸山課長の挑戦

マドラスのリテール事業部EC課 課長(紳士担当)として活躍する丸山堅太氏を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。老舗靴店のECをリードしてきた丸山氏の取り組みや、丸山氏が率いるチームの実績を本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第2弾>
松原 沙甫[執筆]11/6 7:008460

サブスクリプション賞:POST COFFEE 下村祐太朗氏

POST COFFEE株式会社 CCO 下村 祐太朗 氏
POST COFFEE株式会社 CCO 下村 祐太朗 氏
デザイン会社 HERETIC, inc.の取締役、デザイナー、アートディレクターを経て、2018年に国内最大級のコーヒー通販PostCoffee®を創業。Webデザインからグラフィック、UI/UX 、ムービーなどあらゆるクリエイティブを駆使し、PostCoffee®の世界観を構築する。過去には渋谷でMAKERS COFFEEというコーヒースタンドを立ち上げ、バリスタとして立っていた経験もある。
下村氏(左)と、プレゼンターを務めた逸見選考委員
下村氏(左)と、プレゼンターを務めた逸見選考委員

サブスクリプション賞は、特にサブスクリプションの分野でほかのEC事業者のロールモデルとなり得る取り組みをしてきた人物を讃える賞です。

コーヒーのサブスクリプションECを手がけるPOST COFFEEの下村氏は、データドリブンにより顧客の好みに合わせたコーヒーの提案、チャートによる味わいや香りの可視化など、先進的な取り組みによって優れた顧客体験を実現しています。好みに基づく高精度の商品提案により、解約率はわずか3%となっています。年間売上高は、サービスのローンチ当初と比べると約10倍に成長し、前年比20%増で推移しています。

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EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

解約率わずか3%のサブスクコーヒー「PostCoffee」の下村祐太朗CCOに聞く人気の秘訣

コーヒーのサブスク通販を展開するPOST COFFEEの下村祐太朗CCOを、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。サブスクサービスの離脱率改善や充実した顧客体験につながっている、POST COFFEEならではの顧客に長く愛されるサイト設計を本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第4弾>
松原 沙甫[執筆]11/12 7:00420

フロンティア賞<BtoB部門>:エトワール海渡 桑原惇氏

株式会社エトワール海渡 営業開発部 副部長 桑原 惇 氏
株式会社エトワール海渡 営業開発部 副部長 桑原 惇 氏
2014年、エトワール海渡に入社。オリジナルタオルの営業としてキャリアをスタート。その後、レッグウェアやアパレルの営業を経験。2020年にEC化のプロジェクトメンバーを経て、法人営業に異動。2023年よりデジタルマーケティングを活用した新規営業も担当し、現在は法人営業と新規営業の業務全般、およびチームのマネジメントを担当。
桑原氏(左)と、プレゼンターを務めた石川選考委員
桑原氏(左)と、プレゼンターを務めた石川選考委員

フロンティア賞は、受賞者が所属する企業のEC事業において、従前にない取り組みに果敢に挑戦し、実績をあげている人物を讃える賞です。BtoB部門では桑原氏を選出しました。

企業を対象にアパレル、雑貨、食品まで幅広い商品を販売している総合卸問屋のエトワール海渡。従来のショールーム型の商品提案から、BtoB-ECのビジネスモデルに大きく転換し、成果を上げています。

その最前線でデジタルマーケティングをけん引し、デジタルを通じた新規顧客の獲得、獲得顧客のナーチャリング(顧客育成)を進めているのが桑原氏です。ECの売上比率はコロナ前の20%から90%に急拡大しています。

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EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

EC化率2割からコロナ後に9割へ。ビジネスモデルの大転換を遂げたエトワール海渡の桑原氏にEC化の裏側を聞いた

総合卸問屋のエトワール海渡の桑原惇氏(営業開発部 副部長)を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。ビジネスモデルの過渡期を乗り切り、BtoB-ECの定着に大きく貢献した本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第5弾>
松原 沙甫[執筆]11/13 7:00310

フロンティア賞<BtoC部門>:Tshirt.st 後藤鉄兵氏

株式会社Tshirt.st 代表取締役 後藤鉄兵氏
株式会社Tshirt.st 代表取締役 後藤鉄兵氏
1999年からEC事業に関わり2002年には自社製造アパレルブランドの販売をするなど、日本のEC黎明期から活動を続ける。Shopifyはまだ日本語版も日本法人も存在しない頃から独自のローカライズで運用。現在は年間140万枚30万件のECサイトを運用している。
後藤氏(左)と、プレゼンターを務めた石川選考委員

フロンティア賞のBtoC部門ではTshirt.stの後藤代表を選出しました。

Tシャツ専門のECサイト「Tshirt.st」を運営している後藤氏。購入をキャンセルしたユーザーに対する再購入を促す新たなマーケティング「キャンセルリカバリー」の実践、バックヤードのシステム化による改善など、EC業界でも先進的な取り組みに着手している点が特長です。「Tshirt.st」では“キャンセル落ち”ユーザーのなんと7割超が再購入につながっています。

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EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

キャンセル落ちユーザーを再購入に導く新たなマーケティング「キャンセルリカバリー」とは? TシャツECの後藤社長に聞く

Tシャツ専門のECサイトを運営するTshirt.stの後藤鉄兵代表取締役を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。売上アップや顧客の利便性アップにつながっている、Tshirt.stならではの取り組みを本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第3弾>
松原 沙甫[執筆]11/11 7:00120

ロールモデル賞<ワークライフバランス賞>:ルームクリップ 田中ゆみえ氏

ルームクリップ株式会社 KANADEMONOカンパニー General Manager MD&QA管掌 田中ゆみえ 氏
ルームクリップ株式会社 KANADEMONOカンパニー General Manager MD&QA管掌 田中ゆみえ氏
商社などで貿易や生産管理を経験。2014年第一子の妊娠をきっかけに離職もアルバイト勤務を続けながら第二子を出産。2020年に株式会社bydesign(現ルームクリップ株式会社KANADEMONOカンパニー)に時短契約社員として入社。2020年8月に同社初の時短マネージャー、続く2022年2月に初代General Managerに抜擢。商品開発・生産・品質管理を行うチームのマネジメント、並びに国内外工場とのサプライチェーンの構築を担当。
田中氏、田中氏のお子さん2人(前列)、プレゼンターを務めた大西選考委員
<キャプション>田中氏、田中氏のお子さん2人(前列)、プレゼンターを務めた大西選考委員

ロールモデル賞は、働き方やキャリア形成などのさまざまな観点で、個人でほかのEC事業者の目標となりうる人物を顕彰する賞です。育児とキャリアアップを両立して活躍している田中氏を、ロールモデル賞のなかの「ワークライフバランス賞」に選出しました。

田中氏は、成長著しいベンチャー企業であるルームクリップの管理職業務と育児を両立する2児の母です。「育児中の女性が仕事を諦めなくて良い世の中になってほしい」という思いを抱いています。授賞式にはお子さんたちも参加してくれました。

編集部が直撃! 田中氏の詳細インタビューはこちら

EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

「育児経験が管理職業務に生きる」。ベンチャーEC企業の責任者と育児を両立するルームクリップの田中ゆみえGMの働き方とキャリア形成

ルームクリップのGeneral Managerとして活躍する田中ゆみえ氏を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。ECパーソンとしての田中氏の活躍や魅力を本人にインタビューした。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第1弾>
松原 沙甫[執筆]10/30 8:00210

ロールモデル賞<キャリアデザイン賞>:タイムマシン 小川 公造 氏

株式会社タイムマシン 取締役 小川 公造 氏
株式会社タイムマシン 取締役 小川 公造 氏
Webエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後マーケターへ転身。カタログ通販やテレビ通販企業のEC部門を経て、一度タイムマシンに入社。その後独立を経験し、2023年に再びタイムマシンにジョイン。現在はタイムマシンの「e☆イヤホン」ブランドにおける、OMO、デジタル戦略およびメディア部門を管掌。また、ガジェット系ブロガー・YouTuberとしても活動中であり、その経験とインフルエンサーの視点も生かしながら事業の成長に注力している。
小川氏(左)と、プレゼンターを務めた大西選考委員

ロールモデル賞のなかの「キャリアデザイン賞」は、EC担当者のキャリアデザインのヒントになるようなキャリアを築いた人物を讃える賞です。「イヤホン・ヘッドホン専門店 e☆イヤホン」を運営するタイムマシンから小川氏を選出しました。

小川氏はECのエンジニアやマーケターを経験した後、タイムマシンに入社。その後、独立してインフルエンサーとして活躍し、ガジェット紹介のブロガーやYouTuberとして頭角を表しました。在職時の実績を評価され、2023年に再びタイムマシンに参画。OMOを中心に、メディアミックスの顧客コミュニケーションを構築し、タイムマシンのDX化を担っています。

編集部が直撃! 小川氏の詳細インタビューはこちら

EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

エンジニアからマーケ担当、インフルエンサー、そして売上80億円企業の取締役へ。異色の経歴を持つタイムマシン小川氏に聞くEC業界への挑戦

「イヤホン・ヘッドホン専門店 e☆イヤホン」を展開するタイムマシンの小川公造取締役を、11/20に授賞式を開催する第2回「ネットショップ担当者アワード」の受賞者の1人に選出。エンジニア、通販のマーケティング業務の経験後、インフルエンサーとして独立。取締役としてタイムマシンのEC事業で手腕を振るっている。<第2回「ネッ担アワード」受賞者インタビュー第7弾>
松原 沙甫[執筆]11/14 8:305340

授賞式には2023年受賞者も参集。「『人』を顕彰するアワードの意義は大きい」

「第2回ネットショップ担当者アワード」授賞式には、第1回アワード開催となった2023年の受賞者も駆けつけてくれました。自身や部内のモチベーションアップにつながるなど、「『人』を顕彰するアワードの意義は大きい」「アワードの再度受賞をめざして励む」などと話してくれています。

前回受賞者のうち授賞式に駆けつけてくれた4名(左上・マッシュスタイルラボ 今井貴大氏、右上・集英社 湯田桂子氏、左下・大網 小林裕児氏、右下・アズワン 中野裕也氏)
前回受賞者のうち授賞式に駆けつけてくれた4名(左上・マッシュスタイルラボ 今井貴大氏、右上・集英社 湯田桂子氏、左下・大網 小林裕児氏、右下・アズワン中野裕也氏)

第1回受賞者の受賞後アフターインタビューはこちら

EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

「ベストパーソン賞」「ベストBtoB-EC賞」第1回受賞者が振り返る「ネッ担アワード」受賞後の変化。社内外に与えたポジティブな影響とは?

2023年秋にネットショップ担当者フォーラムが初開催したアワードで、「ベストパーソン賞」「ベストBtoB-EC賞」の受賞者にインタビューした。第1回受賞者の受賞後インタビュー「前編」
松原 沙甫[執筆]11/5 7:00310
EC業界で活躍する人を顕彰!「ネットショップ担当者アワード」

マッシュスタイルラボと大網のECリーダーに聞いた「ネッ担アワード」。モチベーションアップ+業界で横のつながりを作れる魅力とは?

2023年秋にネットショップ担当者フォーラムが初開催したアワードで、MVPと「ベストチーム賞」を受賞したチームの代表者にインタビューした。第1回受賞者の受賞後インタビュー「後編」
松原 沙甫[執筆]11/7 7:00140
◇◇◇

「第2回ネットショップ担当者アワード」の授賞式は、2024年11月20日(水)に東京・虎ノ門で実施しました。

詳細なレポート記事は近日配信します。各賞の選出ポイント、受賞者のコメント、選考委員の講評など、詳しくお届けします。お楽しみに!

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