AI時代の買い物はどう変わる? 20~30代の約3人に1人がAIによる自動決済に肯定的、「リアル店舗」の価値は失われない
伊藤忠ファッションシステムの調査によると、全世代で最も信頼されていた情報源は「身近な人のおすすめ」だった。若い世代では「自分のことを分かってくれている」といった共感も信頼形成に影響していた。
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伊藤忠ファッションシステムが20~60代の生活者1062名を対象に実施した「AI時代の消費の楽しみ」をテーマとした独自調査によると、20~30代の約3人に1人が、AIによる買い物の自動決済に肯定的だった。
買い物の手段・情報源が多様化、2026年は「AI購買代行」に注目
買い物の手段は、実店舗を中心としていた時代から、1990年代後半以降にECが登場し、選択肢が広がった。1997年に「楽天市場」がサービスを開始し、2000年には「Amazon.co.jp」がオープン。2026年には、AIが商品の選定から決済までを担う「Agentic Commerce」が注目を集めている。
買い物における情報源も変化した。1953年のテレビ本放送開始以降、マスメディアが中心だったが、1990年代にはWeb、2000年代後半にはSNSが登場。さらに2022年の「ChatGPT」公開以降、対話型AIも新たな情報源として加わっている。
20~30代の約3人に1人がAIによる自動決済に肯定的
「あらゆる買い物を、AIに決済まで済ませてほしい」という設問では、「とてもそう思う」「そう思う」と回答した割合が、ポスト3.11世代(29~39歳)で31.4%、コロナ世代(21~29歳)で30.2%となった。20~30代の約3人に1人が、AIによる買い物の自動決済に肯定的だった。
また、「自分で比較検討するより、AIに一つ決めてもらう方が楽だ」という設問でも、「とてもそう思う」「そう思う」と回答した割合は、ポスト3.11世代で22.9%、コロナ世代で30.2%だった。
一方、「あらゆる買い物を、AIに決済まで済ませてほしい」に対し、「そう思わない」「全くそう思わない」と回答した割合は、バブル世代(61~74歳)で58.4%にのぼった。
AIが発展しても「自分で選びたい」、衣服や食品などがあがる
「今後どれだけAIが発展しても、自分で選んで買いたいもの」を聞いたところ、衣服や食品などに関する回答が見られた。
衣服については、「自分を表すものだから」「自分の好みをAIには分からないと思う」「自分が着ること、着回しを自分で考えたい」など、自分らしさや好みを重視する回答が見られた。また、「実物を見て確認したい」「鏡の前での“自分の気分”が決め手になる」といった声もあった。
食品についても、「自分が食べたいと思うものはAIには判断できないと思う」「気分で食べたいものは変わる」「体に入れるものだから」などの回答があった。
このほか、「プレゼントは自分で選びたい」「家や保険など一生に関わるものは人間との関わりで決めたい」「映画は良くない作品を選んだという体験も楽しみたい」といった声も見られた。
全世代で最も信頼される情報源は「身近な人のおすすめ」
情報源への信頼度を聞いたところ、全世代を通して「身近な人のおすすめ」が最も高く、全体では82.8%だった。続いて「商品・サービスの公式HP/公式EC」が79.0%、「店頭でのスタッフからの情報」が75.6%、「店頭での人を介さない情報」が75.0%だった。
一方、若い世代では情報源との「共感」が信頼形成に影響する傾向が見られた。コロナ世代(21~29歳)は、「店頭でのスタッフからの情報」への信頼度が他世代より低く、「対話型AI」や「SNSやYouTubeなどでインフルエンサーなどの個人から得られる情報」と近い水準だった。
伊藤忠ファッションシステムは、専門家としての信頼に加え、「自分のことを分かってくれている」「自分に感覚が近い」と感じられる情報源への信頼度も、若い世代では相対的に高まっていたと分析している。
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