ヤマト運輸、海外から日本へ荷物を送る越境EC事業者向け海上小口輸送サービス「OBOS」をスタート

日本向け越境ECは、SNS普及による個人購買層の拡大などにより、韓国・中国からのアパレルや化粧品などの輸入が毎年増加しているという

瀧川 正実

2024年1月12日 9:00

ヤマト運輸は1月11日、海外から日本へ海上輸送で荷物を送る越境EC事業者向け海上小口輸送サービスを始めた。独自開発した海上小口貨物の輸入通関・保税システム「OBOS(オーボス)」を活用。韓国からは最短4日、中国からは最短5日で日本の消費者へ商品を届ける。

貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された事業者に対し、税関手続きの緩和・簡素化策を提供するAEO制度に基づき、ヤマト運輸はAEO通関事業者として国際物流サービスを提供している。

今回、小口貨物の輸出入通関・保税システムの開発を手がけるリバティコムと共同で、海上小口貨物の輸入通関・保税手続きを円滑に行うシステム「OBOS」を開発。短時間で大量の通関・保税手続きを行える体制を整えた。

海外の越境EC事業者は、海上輸送を利用して低コストで迅速に日本の購入者へ商品を届けることができるようになるという。フェリーを利用した場合、韓国からは最短4日、中国からは最短5日。

ヤマト運輸は1月11日、海外から日本へ海上輸送で荷物を送る越境EC事業者向け海上小口輸送サービスを始めた
越境EC事業者向け海上小口輸送サービスの仕組み

ヤマト運輸によると近年、韓国・中国からのアパレルや化粧品などの輸入が増加しているという。海外から日本への越境EC輸送は簡易的な輸入申告手続きが適用されている航空輸送が現在は主流。需要増に伴い、輸送コストと温室効果ガス排出量を抑えながら短時間で大量の通関・保税手続きを可能にする海上輸送のニーズが求められているという。

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