ファッションEC「nugu」、渋谷PARCOに常設店をオープン

ファッションECプラットフォーム「nugu」を運営するmedicarelabsは9月19日、韓国を代表する百貨店「現代百貨店」と連携し、東京・渋谷PARCOに常設型の韓国ブランド専門店をオープンする。
新設する専門店は、現代百貨店が推進するグローバル展開プロジェクト「THE HYUNDAI GLOBAL」における日本初の常設リテール拠点。韓国ブランドが日本市場に継続的に進出するための重要な足掛かりにするという。
渋谷PARCOに新設する店舗は、1~2か月ごとに取り扱うブランドを入れ替えて展開する「ローテーション型」の常設店舗。第1弾ブランドには、韓国国内外のZ世代から支持を集める「TREEMINGBIRD」が出店する。
現代百貨店は、韓国内に23店舗を展開する韓国を代表する百貨店グループ。2021年に開業したグローバル展開プロジェクト「THE HYUNDAI SEOUL」は「未来型百貨店」として新しいショッピング体験を提供しているという。
「nugu」は現代百貨店の戦略的投資を背景に成長しているファッションECプラットフォーム。韓国ブランドを中心に、キュレーション、インフルエンサーマーケティング、オフライン企画を組み合わせ、日本のZ世代からの支持も拡大。現在は100万人以上の会員を抱え、日本最大級の韓国ファッションプラットフォームへと成長している。
medicarelabsと現代百貨店は2023年から「THE HYUNDAI GLOBAL」プロジェクトを共同で展開し、日本市場で韓国ブランドを販売。medicarelabsの親会社であるmediquitousは2024年5月に現代百貨店から約300億ウォン(約30億円)の戦略的投資を受け、日本現地でのオフライン事業を本格化した。渋谷PARCOを皮切りに、2026年までに日本主要エリアで5店舗の常設リテールショップを展開する予定。また2026年上半期には、東京・表参道に大型旗艦店をオープンする。
これまでの短期的なポップアップストアから常設店舗へと事業を拡張し、ブランドがより安定的に日本市場に進出できる基盤作りを進める。

常設店舗の開業にあわせ、ECモール「nugu」内に「THE HYUNDAI GLOBAL館(仮称)」を新設。ユーザーが店舗とオンラインの両方でブランドに触れ、購入できる仕組みを整えるという。
今後は台湾・香港などアジア主要地域への拡大も視野に入れているとし、現地パートナー企業との協業を通じてポップアップやデジタル施策を組み合わせたグローバル戦略を推進していく計画という。
渋谷での常設店舗は韓国ブランドのグローバル展開における本格的な転換点。これまでのポップアップがテストや反応確認に重点を置いていたのに対し、今後は安定した流通基盤と顧客データをもとに、ブランドの持続的な成長を支援していく。(nugu CBOパクハミン氏)
ブランドが自ら大きなリスクを負わずに、「THE HYUNDAI GLOBAL」を通じて効率的かつ安定的に日本市場へ進出できる。今後もnuguとブランド調達から店舗運営、マーケティングまで統合したビジネスモデルを構築していく。(現代百貨店 担当者)