「野菜のネット販売をする会社の役員は農家」地域おこし隊の起業案を総務省が採択

長崎県島原市の各農家を取締役とした法人を立ち上げ、地元野菜を全国にネット販売。体験ツアーも実施する内容

瀧川 正実

2016年7月21日 10:00

「長崎県島原市の各農家を取締役とした法人を立ち上げ、地元野菜を全国にネット販売。体験ツアーも実施する」――。

都市部から過疎地域などに若者らが移住し、1~3年の任期でさまざまな地域活動を行う「地域おこし協力隊」。そのなかの1人、長崎県島原市の光野竜司さんが考案したネット通販に関する起業案が、総務省に認められた。

この取り組みは、「地域おこし協力隊」の隊員(OB・OG含む)を対象に、地域おこし協力隊員の活動の充実や地域への定住・定着をさらに促進することを目的として、優れた起業プランを助成する「ビジネスアワード」を総務省が2016年度から開始。光野竜司さんのアイデアは初年度の採択事業として選ばれたもの。

採択された事業に対しては、上限300万円が助成される。

光野竜司さんが考案した「地域おこし協力隊ビジネスアワード事業」は、「食べるほど美味しくなる農家育成型ネット販売」。概要を次のように説明している。

各農家を取締役とした株式会社を設立し、島原市の地元野菜の全国に向けたインターネット販売を実施。売り上げの一部を栽培研修開催経費に充て、更なる品質向上を目指すとともに、同市への農業体験ツアーを企画し、生産者と消費者相互のコミュニケーション深化を図る。

「地域おこし協力隊」の隊員の光野竜司さん

ネット販売事業による町おこし案を考えた光野竜司さん(画像は島原市のHPから)

総務省は採択事業に関し、財政的に支援するとともに、専門家からアドバイスと研修機会を提供し、事業実現へ向けた継続的なサポートを行うとしている。

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