アスクルが年間1000億円の出荷能力を持つ物流センターを2月に全面稼働へ

ピッキングロボットや3D搬送ロボットを導入し、業務の自動化や省人化を図る

渡部 和章

2018年1月23日 9:00

アスクルは同社最大となる物流センター「ASKUL Value Center関西(AVC関西)」を2月から全面稼働する。

アスクルの物流拠点としては8か所目。法人向け通販「ASKUL」と、一般消費者向けECサイト「LOHACO」の物流を担う基幹センターとして展開する。

EC市場が拡大を続けるなか、品ぞろえやスピード配送のニーズに対応する。

「AVC関西」は4階建で延床面積は約5万坪。出荷能力は最大で年間1000億円規模。アスクルによると、流通業における1 社単独の物流施設としては関西最大級という。

ASKUL Value Center関西(AVC関西)を2018年2月に全面稼働

AVC関西について(画像はアスクルのIR資料から編集部がキャプチャ)

「人が歩かない物流センター」というコンセプトに基づき、ピッキングロボットや3D搬送ロボットを2018年秋に導入する予定。業務の自動化や省人化により、24時間365日フル稼働する物流センターの実現をめざす。

神奈川県内にある物流センター「ASKUL Logi PARK横浜」では、すでにピッキングロボットなどが稼働している。「AVC関西」は「ASKUL Logi PARK横浜」の10倍以上の規模で自動化設備を導入するという。

アスクルが展開しているピッキングロボット

ロボットなどで庫内作業を自動化(画像はアスクルのIR資料から編集部がキャプチャ)

物流のプラットフォーム化を推進

アスクルが進めている物流・マーケティングのプラットフォーム事業「Open Platform by ASKUL(OPA)」を、「AVC関西」を拠点として推進する。「AVC関西」では「LOHACO」のマーケットプレイスの出店企業と、在庫の共有化や商品の同梱配送などを行う方針。

2017年12月には、OPAを「ASKUL」と「LOHACO」に続く第3の収益の柱に育てるため、CEO直轄の組織として「フューチャープラットフォームアーキテクチャ」を設立した。ビッグデータやAI、ロボティクスなど最新テクノロジーを活用し、調達、物流、配送、CSなどの高度自動化を推進している。

アスクルのAVC関西の外観

AVC関西の外観
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