514兆円の国内BtoB-EC市場、次の焦点は複雑商流のデジタル化。EC事業者・販売店/取次店・得意先の三社間取引に対応する「BtoBtoB機能」をecbeingが実装
ecbeingが、中〜大規模企業向けBtoB ECプラットフォーム「ecbeing BtoB」に、3社間取引に対応する「BtoBtoB機能」を搭載した。既存の販売店網や代理店網を維持したまま複雑商流をEC化できるようにし、BtoB取引のデジタル化を後押しする。
9月9日 9:30
ecbeingは9月4日、中〜大規模企業向けBtoB-ECプラットフォーム「ecbeing BtoB」に、3社間取引に対応する「BtoBtoB機能」を搭載したと発表した。メーカーや卸売事業者などのEC事業者、販売店・取次店、その先の得意先という複雑な商流を、既存の販売網や取引関係を維持したままEC化できるようにする。

新機能は、3社間取引で必要となる商流設定、価格・在庫・送料などの管理、帳票出力、販売店・取次店向け専用画面などを標準機能として用意し、オプションとして提供する。
従来、複数の企業が関与するBtoB取引をEC化する場合、企業ごとの取引条件や役割分担に応じた個別開発が必要になりやすかった。ecbeingは、これまで個別対応してきた要件を製品機能として標準化することで、導入時の要件整理や開発工数を抑えるほか、将来的な保守・機能拡張の負担軽減を図る。
背景には、BtoB-EC市場の拡大がある。経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoB-EC市場規模は514.4兆円、EC化率は43.1%だった。一方、製造業や卸売業では、販売店網や代理店網を介した商流が根強く残っており、メーカーと得意先を直接結ぶだけの二社間ECでは既存の取引関係を再現しにくい課題があった。
「BtoBtoB機能」では、「EC事業者→販売店・代理店→得意先」といった3社間の商流をEC上で設定できる。メーカーや卸売事業者が直接販売へ切り替えるのではなく、既存の販売店や取次店を商流に組み込んだまま受発注業務をデジタル化できる点が特長だ。
たとえば、得意先ごとに担当する販売店が異なるケースや、販売店ごとに商品価格、送料、手数料、在庫条件が異なるケースにも対応する。
販売店・取次店向けには専用画面も用意する。販売店側は、担当する得意先や会員の管理に加え、商品価格、送料・手数料、在庫などを管理できる。

得意先と販売店・代理店をあらかじめひも付けることも可能。ログイン時や購入時に利用する販売店・代理店を選択する仕組みを備え、注文データを適切な商流へ振り分ける。
帳票や注文後の業務にも対応する。見積書、納品書、注文書などを各社のフォーマットに合わせて出力できるほか、専用画面から注文確認、キャンセル、ステータス変更、コメントによるやり取りも行える。
受注処理だけでなく、注文後に発生する関係者間のコミュニケーションもEC上に集約することで、BtoB取引全体の業務効率化を支援する。
たとえば、メーカーが全国に販売店網を持つ場合、得意先は以前から取引している販売店を介して商品を注文できる。
メーカー側は商品情報を一元管理しながら、販売店ごとに異なる価格や在庫、送料条件を反映できる。販売店側も専用画面から担当顧客の注文状況などを確認できるため、従来の役割分担を維持したまま受発注業務をデジタル化できる。
ecbeingは今後、BtoB-ECを単なるオンライン受注チャネルではなく、得意先、販売店・取次店、サプライヤー、営業担当者など、複数の関係者をつなぐ「取引基盤」へ進化させる方針だ。今後は、見積もり、受注、在庫、物流、顧客対応、CRM、マーケティングに加え、AIを活用した業務支援などの機能拡充も進める。
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