AIエージェントの影響が広がるECの3領域とは? 購買体験は「検索」から「相談」、購買体験は「検索」から「相談」、出会いは「Web検索」から「AI検索」へ
プレティアジャパンは、AIがECに与える影響を「CX」「顧客理解」「集客」の3領域で整理し、相互に連動する「エージェントコマース」の循環モデルを提唱した。購買体験が「検索」から「相談」へ、ブランドとの出会いが「Web検索」から「AI検索」へ移るなか、顧客意図のデータ活用も重要になるとしている。
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EC向け生成AIサービスを展開するプレティアジャパンは、「エージェントコマースの循環モデル」を提唱している。AIエージェントがECに与える影響を「ECサイト内のCX」「AIとの対話を通じた顧客理解」「ECサイト外での集客」の3領域で整理し、これらを相互に連動させるという考え方だ。

ECにおけるAI活用の変化を3つの領域で整理
生成AIの活用が広がるなか、商品探索や比較、レコメンド、購入判断までをAIが支援する場面が増えている。プレティアジャパンは、AIの影響がECサイト内の接客体験だけでなく、顧客データの取得や集客のあり方にも及んでいると指摘し、ECにおけるAI活用の変化を3つの領域で整理した。
1. 購買体験は「検索」から「相談」へ
1つ目は、ECサイト内の購買体験が「検索」から「相談」へ移行している点。従来のECサイトでは、商品名やカテゴリーによる検索が中心だった。一方、AIを活用したECでは、「旅行に履いていける歩きやすい靴」「1万円以内で仕事と休日の両方で使えるバッグ」といった曖昧な要望でも、対話を通じて条件を整理しながら商品を選べるようになるという。
プレティアジャパンは、こうした対話型の購買体験により、購入者の納得感を高め、CVRの向上や合わせ買いの促進につなげられるとしている。
2. 顧客理解は「行動データ」から「インテントデータ」へ
2つ目は、顧客理解の軸が「行動データ」から「インテントデータ(顧客意図)」へ広がる点だ。
ページ閲覧や検索キーワード、購入履歴といった従来の行動データでは、「何をしたか」は把握できても、「なぜそれを探しているのか」までは把握しにくい。一方、AIとの対話では、利用シーン、重視する条件、期待や不安といった購買意図が自然言語で表れやすくなる。
AIがユーザーの意図を理解することで、ユーザーに合わせた商品提案がしやすくなるほか、EC事業者側も利用シーンや重視点、購入時期などを把握しやすくなる。こうした情報を商品企画や販促施策の改善に活用するため、対話から得られるインテントデータの蓄積と分析が重要になるとしている。
プレティアジャパンでは、AIとの対話から得られるインテントデータを、次の5つの観点で分析しているという。
- 目的:何を探しているのか
- TPO:いつ、どこで、どのような場面で使いたいのか
- KBF(Key Buying Factor):価格、機能、デザインなど、商品選びで何を重視しているのか
- RTB(Reason to Believe):レビュー、人気、実績など、購入を後押しする根拠は何か
- 感情:期待、不安、迷いなど、商品を探している際にどのような感情を持っているのか
3. ブランドとの出会いは「Web検索」から「AI検索」へ
3つ目は、ブランドや商品との出会いが「Web検索」から「AI検索」へ広がっている点だ。
Google検索の「AI Overview」、「ChatGPT」や「Gemini」などを通じて商品情報に接する機会が増えるなか、従来のSEOだけでは十分な接点を確保しにくくなる可能性があると指摘する。
AIの回答だけで情報収集が完結する「ゼロクリック」が増えれば、自社サイトへの流入が減少する可能性もある。そのため、AIの回答の中で自社ブランドや商品が適切な選択肢として認識・提示される状態を整えることが重要になるとしている。
3領域を循環させる「エージェントコマース」
プレティアジャパンは、この3領域を個別の施策として捉えるのではなく、相互に連動する循環構造として整備することが重要だと説明する。
ECサイト内でAIと対話した結果として蓄積されるインテントデータを分析し、その知見を商品情報やコンテンツの改善に活用する。さらに、改善した商品情報やコンテンツを生成AIが理解しやすい形で整備することで、AI検索上での発見性向上につなげる。そこから新たなユーザーがECサイトに流入し、再びサイト内でAIと対話することで、さらにデータが蓄積されるという循環を描く。
プレティアジャパンは、この循環全体を支える考え方を、顧客の意図を理解するAIによる「エージェントコマース」と位置付けている。サイト内のAI接客、顧客理解、GEO(生成エンジン最適化)対策をそれぞれ別の施策として進めるのではなく、一体的な成長モデルとして構築することで、CX向上と新たな顧客接点の創出につなげる考えだ。
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