「儲かる仕組み」は商品だけじゃない!? 利益を生むビジネスモデルの作り方【ネッ担まとめ】
ネットショップ担当者が読んでおくべき2026年7月4日~7月17日のニュース
8:00
「良い商品を作れば売れる」。もちろんそれは大切です。しかし、長く成長し続ける企業には、「利益が積み上がる仕組み」が設計されていることがわかります。今回の「ネッ担まとめ」では、公文式のビジネスモデルを通じて、「どう利益を生み続けるか」という視点について考えます。
商品だけでなく「仕組み」を見よう
「公文式」が営業利益165億円の“爆益ビジネス”に急成長 無駄のない「もうかる仕組み」がすごかった | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2607/09/news044.html
公文の高収益なビジネスモデルを理解するためにはまず、同社が「自前で教室を運営する会社ではない」ということを押さえておきたい。
全国の公文式教室の多くは、本部と契約した個人の「指導者(先生)」が、フランチャイズに近い形で運営している。国内には約1万5400の教室があり、生徒数は約134万人。だが、その教室の家賃も、現場のスタッフの人件費も、水道光熱費も、原則としてフランチャイズに加入した側が負担する。本部である公文教育研究会が担うのは、教材という知的財産や「公文式」ブランド、運営ノウハウの供給だけだ。
(中略)
つまり本部は、教室という固定費の塊を一切持たずに、全国約130万人ともいわれる会費の相当割合を確保できる。校舎を建てず、講師を雇わず、それでも生徒が増えれば増えるほど本部にロイヤルティーが積み上がる。
このモデルが桁外れの利益率を生むもう一つの理由が、商品の正体にある。
公文の中核商品は、半世紀以上かけて磨かれてきた「到達度別のプリント教材」だ。
やさしい問題から少しずつ難易度を上げるこの教材体系は、一度作り込んでしまえば、あとは何百万人にコピーして配ろうと追加の開発費はほとんどかからない。いわば限界費用がほぼゼロの知的財産である。
(中略)
算数のような世界中で使い回せる教科を中心に、プリント教材を翻訳しているため横展開のコストが小さいと考えられる。
校舎やシステムに巨額投資が要るビジネスではなく、一度完成させた教材IPを多言語・多地域に薄く広く配る。プリントという紙でありながらも、ソフトウェアのような収益構造になっているといっても過言ではない。
アナログな「紙の教材」なのに、ある意味、利益構造はソフトウェアに近い。なるほどと、感心しました。
一度その価値を作り込めば、多くの人へ届けても追加コストはほとんど増えない。だから当然利益率が高くなる。動画コンテンツやノウハウ、テンプレートなど、知的資産を商品化しているわけですね。
「何が資産として積み上がるか」。そんな視点で商品やサービスを考えることも重要になりそうです。
要チェック記事
食肉をネットショップ販売するには?養豚場EC開業に必要な許可・届出と成功のポイント | よむよむCOLOR ME byGMOペパボ
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/110435
えええっと、「養豚場のネットショップ開業」というかなり細かいセグメントの割に、内容が充実しすぎている気がするのですが(笑)もしAI活用しているなら、すごく良い活用事例。
何よりも大事なのは「タイミング」。顧客の状態を読む、ステップメール設計の考え方 | note | 兒嶋仁視 / ECビジネスグロース
https://note.com/pala_kojima/n/nd8ed043e34b1
おっしゃる通り、結局は「タイミング」なんですよね。タイミングによって必要ないものも必要になるし、逆もしかり。大切なのは、データや情報からできる限り予測すること。
デジタル広告運用の課題調査、9割が代理店活用も約2割が不満 インハウス化検討が8割超に | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/97045
上流のマーケティング設計までサポートできなければ広告運用代行は厳しいでしょうね。初期設定や運用開始はAIに聞けばスムーズにできる時代ですし。
「子どもが熱中する謎のゲーム」の正体。大人が知らない「Roblox」に企業参入が相次ぐ理由 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2026/07/03/52875
「Roblox(ロブロックス)」内では圧倒的に子どもたちだけの世界が展開されていく一方で、その行動はいわゆるWebマーケティングの活用に管理されているというのが何とも(笑)
AIでコーディングを始めると、レビューが地獄になる話とその解決策|DevelopersIO
https://dev.classmethod.jp/articles/ai-coding-review-security/
これから、いや今まさに多発しているのがこの現象。根本的に「わかっていない」からこういうことが起こる。本当のプロが重要視される時代。
さすがのAI様にも「存在しないデータ」を分析することはできないのだ(GA4ちゃんとやろう)|Web改善のレシピ
https://border-haze.co.jp/web-recipe/ai-data-stock/
自社独自のデータ(定性と定量)がないと、結局AIを活用しても他社と差はつかないですからね。AIがより二極化を促進させることになるんでしょう。
今週の名言
「よく眠ること」が競争力になる? 企業を変えるスリープテックの現在地 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2607/10/news013.html
企業が仮眠を生産性向上の手段として捉え、積極的に取り入れる動きが広がっている。前述の三菱地所は「ナップルーム」を設置し、従業員に30分の仮眠時間を設ける実験を実施。集中力やモチベーションの改善効果を確認している。
また、ITスタートアップのネクストビートは、男女別の「戦略的仮眠室」をオフィス内に設置し、アロマや防音設備を備えた空間で短時間の仮眠を推奨している。
こうした取り組みは、仮眠を「サボり」ではなく、生産性向上のための投資として位置付ける企業文化の変化を象徴するものだ。さらに近年は、仮眠を支援する音響システムや、睡眠データを活用したスマートアラームなど、睡眠テクノロジーと組み合わせる動きも広がりつつある。
「頑張る時間」を増やすことが、生産性を上げる方法だと思われていた時代から、「最高のパフォーマンスを発揮できる状態を作ること」へ、考え方が変わってきているようです。
睡眠や休息は仕事を止める時間ではなく、仕事の質を高める時間。スポーツなどの世界では当たり前だった考え方が、ビジネスにも広がってきています。
成果を出すために「どんな状態で働くか」。その視点も競争力の1つになっていくのでしょうね。
「新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ」は以下の専門家が連載しています。
ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。
UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。
ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。
Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。


公文が売っているのは、教材だけではないんですよね。「教室を成功させる仕組み」そのものを提供している。だから、本部は「店舗運営」ではなく、教材開発やブラン作りにより集中することができる。
ECでも、毎月ゼロから売り上げを積み上げるのではなく、利益が積み上がる仕組みを作ることができれば非常に強いわけです。
商品や広告だけを見るのではなく、「どんな構造で利益を生み出しているのか」。成功企業を見るときは、そこに注目したいですね。