アシックスは6月10日、スポーツシューズブランド「オニツカタイガー」に関する事業を会社分割し、100%子会社の「株式会社OT GROUP」へ承継すると発表した。効力発生日は2027年1月1日を予定している。
OT GROUPをオニツカタイガー事業のグローバル本社と位置付け、各国の地域事業会社で展開する同ブランド事業も傘下に入る。ブランドの独立性を高めることで、意思決定の迅速化とグローバルでの事業運営を強化する。

会社分割は、アシックスを分割会社、OT GROUPを承継会社とする簡易吸収分割方式で実施する。吸収分割契約の締結は10月1日、OT GROUPの株主総会承認は11月16日を予定している。
アシックスによると、今回の再編は連結子会社との組織再編であるため、連結業績への影響は軽微としている。
今回の再編の背景には、オニツカタイガー事業の成長がある。
オニツカタイガーの2025年12月期の売上高は前期比43.0%増の1365億円。訪日需要が好調な日本をはじめ、全地域で2桁増収となった。粗利益率は74.6%と前年から改善し、カテゴリー利益率は37.7%で全カテゴリーのなかでも最高水準となっている。
アシックスは、高成長かつ高収益なブランド事業を独立性の高い体制へ移行することで、商品開発や店舗展開、海外展開のスピードをさらに高める考えとみられる。
店舗展開では、2025年に欧州で新規出店したフラッグシップストアとして、スペイン・バルセロナ、英国・ロンドン、フランス・パリの店舗を挙げている。2026年も同様のフラッグシップストアを世界の主要都市へ出店する計画だという。
また、2026年1月には鳥取県に「オニツカイノベーティブファクトリー」を開設。プロダクト価値の追求とブランド価値の向上を進める方針も示している。
なお、アシックスの2025年12月期における売上高は前期比19.5%増の8109億円、そのうちEC売上高は、同8.3%増の1484億円で、EC化率は同1.9ポイント減の18.3%だった。

