AI・技術で最適な梱包をめざすアマゾンジャパンの取り組みとは? 梱包資材に特殊な自己粘着技術を活用
アマゾンジャパンは、新たな梱包資材の導入や配送ラベルの小型化を進めている。特殊な自己粘着技術を使った新資材やAI・機械学習の活用により、扱いやすさの向上と梱包資材の削減の両立をめざす。
7:00
アマゾンジャパンは、顧客にとって扱いやすい梱包の実現に向け、新たな梱包資材の導入や配送ラベルの小型化を進めている。商品サイズに応じて柔軟に調整できる新資材の採用、梱包全体をコンパクトにするラベル設計の見直しを通じて、開封しやすさや受け取りやすさの向上に加え、梱包資材の削減にもつなげる。

アマゾンジャパンによると、日本では商品を安全かつ効率的に届けるため、段ボール箱、段ボール封筒、紙封筒、底マチ付き紙袋、立体型紙袋の5種類の梱包形態を使い分けている。サイズ違いを含めると、梱包資材は200種類以上という。
新たに導入した梱包資材は、紙に特殊な自己粘着技術を施したもの。粘着面同士を合わせると強力に接着する一方、商品や手には付着しないのが特長という。商品を包んで閉じるシンプルな構造で、商品サイズに合わせて柔軟に調整できるため、梱包体積の削減につながるとしている。

また、大型商品向けの紙袋も新たに開発した。米袋から着想を得た設計で、従来より大きく重い商品にも対応できるよう、紙の厚みやデザインを工夫したという。段ボール箱よりコンパクトで、受け取り後の処分もしやすい資材として利用拡大をめざす。これらの新資材は、従来の資材と同様に紙資源としてリサイクルできる。
配送ラベルの小型化にも取り組んでいる。アマゾンジャパンは、従来よりラベルサイズを大幅に縮小したケースもあると説明する。ラベルを小さくすることで、その分だけ梱包全体をコンパクトにでき、顧客にとっての扱いやすさの向上と資源使用量の削減につながるという。

一方、ラベルの小型化には1年以上をかけた。配送パートナーごとにシステム仕様が異なるなか、必要な情報を限られたスペースに収めるため、文字間隔やフォント、バーコードや各種マークの配置を複数パターンで検証。実際の配送ドライバーを含む関係者によるレビューを重ね、視認性と運用性を両立したデザインを採用した。
梱包の最適化には、AIや機械学習も活用している。商品の形状やサイズを正確に把握し、どのように配置すれば効率的かつ安全に配送できるかを学習する仕組みを導入しているという。複数商品をまとめて発送する場合でも、並べ方や重ね方、向きによって必要な箱や袋のサイズが変わるため、こうした組み合わせを瞬時に計算し、最適な梱包方法を選択するシステムを運用している。
アマゾンジャパンは、AIやアルゴリズムを活用する目的について、単なる自動化ではなく、「商品を守ること」「顧客が扱いやすいこと」「余分な空間や資材を減らすこと」のバランスを取るためと説明。梱包方法を決定する際には、商品の大きさや重さだけでなく、日本特有の配送環境や物流拠点の構造、過去の配送実績、顧客からのフィードバックなども反映しているという。
さらに、追加梱包を省き、商品パッケージのままで配送できる商品の拡大にも取り組んでいる。メーカーとの協力や物流オペレーションの改善を通じて実現している施策で、梱包の簡素化と資材削減の両立をめざす。

