増える台風・風水害、企業の防災意識と対策の状況は? 対応の判断基準「策定済み」の企業は4割

JX通信社が「台風・風水害に対する企業の防災意識と対策の状況を探る調査」を実施。今後の対策で外部に期待する支援は「突発的な豪雨に関する高精度な予測情報」が43.9%で最多だった。「BCP判断基準の策定支援」が42.5%で続いた

大嶋 喜子[執筆]

9:00

JX通信社が実施した「台風・風水害に対する企業の防災意識と対策の状況を探る調査」によると、台風・風水害を「重大なリスク」と認識する企業は約8割だった一方、事業継続計画(BCP)対応の基本的な出社・帰宅の判断基準を「完全に策定済み」と回答した企業は約4割にとどまった。

調査対象は、国内の企業でBCP関連業務に携わる関係者508名。調査期間は2026年7月18日〜20日。

水害リスクの高い立地、93.9%が台風・風水害を「重大なリスク」と認識

拠点が浸水想定区域など水害リスクの高い立地にある企業の93.9%、その他の地域でも72.7%が、台風・風水害を「重大なリスク」と評価した。立地を問わず、広く共通の経営課題として意識されていることがわかった。一方、意思決定の基準を定めているのは、水害リスクの高い地域でも56.1%と6割に満たなかった。

立地を問わず、台風・風水害は「重大リスク」と認識も、意思決定の基準を定めているのは6割未満

意思決定基準を重要視する企業は87.4%、完全策定は47.0%

「独自の意思決定基準」を「重要」または「非常に重要」と考える企業は87.4%。一方、「完全に策定済み」は47.0%だった。「前日までの出社・帰宅抑制の判断基準」は重要と考える企業が80.9%に対し、完全策定は41.1%と約40ポイントの差があった。JX通信社は「一部策定済みまで含めると7〜8割に達するが、突発的な事象に対応できる『完成した運用』に至っていない企業が多い」と解説している。

「出社・帰宅」の判断基準の完全策定は41%

求める外部支援、「高精度な予測情報」が43.9%で最多

今後の対策で外部に期待する支援は、「線状降水帯などの突発的な豪雨に関する高精度な予測情報」が最多で43.9%。続いて「“空振りを恐れない”ためのBCP判断基準の策定支援」が42.5%、「局所的な冠水・道路寸断等をリアルタイムで把握できる情報」が38.8%だった。

対策が進まない最大の理由は「突発的な豪雨の予測の難しさ」で38.6%、続いて「自社拠点に特化した気象情報の収集・基準設定のノウハウ不足」が32.9%、「空振りへの懸念」が30.9%だった。特に空振りを懸念する層では、局所的な被害をリアルタイムに把握できる情報へのニーズが52.9%に高まった。

求める外部支援

調査概要

  • 調査名称:台風・風水害に対する企業の防災意識と対策に関する調査(JX通信社調べ)
  • 調査対象:国内の企業で事業継続計画(BCP)関連業務に携わる関係者508名
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2026年7月18〜20日
あなたのまわりの「スゴい人」を表彰します! 第4回 ネットショップ担当者アワード 募集中

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

顧客の8割は「なんとなく」離脱する。ECリピート売上を最大化する7つの鉄板シナリオをアクションリンクが公開 8月3日 7:00 ストア評価2.5→3.8へ! 三陽商会の「SANYO公式アプリ」、リニューアル成功の裏側とOMO戦略 7月29日 8:00 決済承認率15%改善、不正率ほぼゼロを実現。「and ST」が導入したRiskifiedの網羅的な不正対策アプローチ 7月14日 7:00 ECビジネスに有効! リピート促進や顧客満足度向上に直結する「LINE通知メッセージ」とは? 6月22日 7:00 欧米トップ企業はなぜマーケットプレイス化を急ぐのか? BtoB企業の競争力を高める新潮流 4月21日 7:00 サステナブルな付加価値を「利益」につなげる新時代の成長戦略。Amazon提供の「Climate Pledge Friendly」プログラムの全貌+事業者のメリットを詳しく解説 2月24日 7:00 EC売上250億円規模のアルペンが語るOMOの裏側 ―ECシステム刷新、メディアコマース転換、評価制度 2月4日 8:00 AI時代を勝ち抜くEC戦略。レガシーシステムから脱却し、「Shopify」で実現するPDCA高速化とイノベーション 2025年12月23日 7:00 「声のする方に、進化する。」会社全体最適を目標とするワークマンの「補完型EC」 が実践する「レビューマーケティング3.0」とは? 2025年12月17日 7:00 「所有から利用へ」の潮流をAIで勝ち抜く。事例で学ぶレンタル・リユースビジネスの成功法則とEC構築術 2025年12月16日 7:00