NTTデータ経営研究所は3月8日、東日本大震災の発生後に、企業の事業継続に対する取り組みや意識にどのような変化が生じたかを調べた「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査(第5回)」の結果を公表した。事業継続計画(BCP)を「策定済み」と答えた企業は43.5%、「策定中」は21.4%で、合計64.9%がBCPを策定している。

「策定予定あり」は15.7%、「策定予定なし」は12.3%、「わからない」は7.2%だった。

NTTデータ経営研究所は3月8日、東日本大震災の発生後に、企業の事業継続に対する取り組みや意識にどのような変化が生じたかを調べた「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査(第5回)」の結果を公表
現在の企業のBCP策定状況(n=1,019)

従業員の人数別で見ると、5000人以上の企業は「策定済み」または「策定中」と回答した割合が合わせて約9割に上るのに対し、99人以下の企業では約4割にとどまるなど、小規模の企業ほどBCPの策定率が低かった。

「策定済み」と「策定中」の合計を、企業の所在地域別で見ると、関東が68.9%と最も高い。一方、北海道は51.2%で最も低かった。

九州・沖縄地方は、東日本大震災前は「策定済み」が7.0%だったが、2018年12月時点では33.9%と約5倍に増加。大幅に増えた原因についてNTTデータ研究所は、「2016年4月に発生した『平成28年熊本地震』を受けて、事業継続への取り組みが進んだ結果と考えられる」と分析している。

また、特に西日本でBCP策定率が継続的に上昇していることについて、「発生が想定されている南海トラフ巨大地震への対応や、近年の災害の発生傾向がその背景にあると推察できる」としている。

NTTデータ経営研究所は3月8日、東日本大震災の発生後に、企業の事業継続に対する取り組みや意識にどのような変化が生じたかを調べた「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査(第5回)」の結果を公表
現在の企業のBCP策定状況(n=1,019)<従業員規模別><業種別><地域別><資本金別><年間売上高別>

BCPの策定状況を「策定済み」「策定中」「策定予定あり」と回答した821人を対象に、どのようなリスクを想定しているのか、複数回答で質問した。その結果、「地震(主として直下型地震)」が74.3%で最も多い。2番目は「地震(東海・東南海・南海連動地震等の超広域地震)」で62.6%。

火災や停電、システムダウンなど、自社設備の停止リスクを想定している企業は、それぞれ約4割だった。

NTTデータ経営研究所は3月8日、東日本大震災の発生後に、企業の事業継続に対する取り組みや意識にどのような変化が生じたかを調べた「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査(第5回)」の結果を公表
現在のBCP(策定済み・策定中・策定予定あり)において想定しているリスクの状況(n=821)

事業継続のための対策に関して、取り組みの内容ごとに策定の有無を質問した(複数回答)。「災害・事故等発生時の体制設置」や「被災・被害状況の確認・連絡手順の策定」など、初期段階の対策は、策定の割合が高い。

一方、設備やシステムを復旧させる手順の策定や、事業リソースの代替案の用意、取引先などの外部との連携が必要な対策は、策定割合が低い。

NTTデータ経営研究所は3月8日、東日本大震災の発生後に、企業の事業継続に対する取り組みや意識にどのような変化が生じたかを調べた「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査(第5回)」の結果を公表
BCP(策定済み・策定中・策定予定あり)において想定しているリスクの経年変化

調査概要

  • 調査対象:NTTコム リサーチ クローズド調査(ビジネスモニター)
  • 調査方法:非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2018年12月6日~12月15日
  • 有効回答者数:1019人
この記事が役に立ったらシェア!
ニュース分類: 
記事カテゴリー: 

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
楽天株式会社 eBay(イーベイ) ecbeing. Qoo10 Nint
[スポンサー]
株式会社アイル Wowma! クリームチームマーケティング合同会社 ユーザグラム