石居 岳[執筆] 2022/12/27 9:00

テレビ通販大手のQVCジャパンは12月15日、生放送のテレビショッピングと連動するAI自動字幕付与システムを開発し、本格的な運用を開始した。

AI自動字幕付与システムは、生放送中のテレビショッピングでのナビゲーターやゲストの会話をコンピューターが認識、自動で文字列に変換しリアルタイムで字幕として表示する。

テレビ通販大手のQVCジャパンは12月15日、生放送のテレビショッピングと連動するAI自動字幕付与システムを開発し、本格的な運用を開始した
音声をリアルタイムで字幕として表示する

AI自動字幕付与システムは、日本のテレビショッピング業界において4K放送、IP化導入に次ぐ画期的な技術という。

日本では情報バリアフリー環境の整備を国がめざしており、放送分野での情報アクセシビリティとして、視聴覚障がい者向け放送の普及が重要な課題の1つになっている。QVCは聴覚に障がいのある人も、気軽にテレビショッピングなどさまざまなテレビ番組を楽しめる環境作りをめざす。

QVCのAI自動字幕付与システムの構想は2018年にスタート。開発パートナーとしてユニゾンシステムズを選定し、2021年6月から共同実験を開始した。

主な課題は、複数者間発話、回り込み音声、QVC固有表現への対応だった。音声の取り込みやAI辞書作成ではさまざまな試行錯誤を重ね、12月15日から運用を開始した。

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