ジャパネットHD、ツインバードの公開買付に向けて秘密保持確認書を締結

ジャパネットホールディングスは、ツインバードとの間で秘密保持確認書を締結した。6月に公表したTOB開始予定を受けた動きで、今後は非公開情報も含めた具体的な協議を進める。ツインバードの完全子会社化を通じて、ジャパネットは「製販垂直統合モデル」の実現をめざしている。

鳥栖 剛[執筆]

7月14日 7:00

ジャパネットホールディングスは7月13日、ツインバードとの間で、公開買い付け(TOB)を含む一連の取引に関する具体的な協議を進めることを目的に、7月9日付で秘密保持確認書を締結したと発表した。これにより、非公開情報の取り扱いに関する枠組みが整い、今後は具体的かつ実質的な情報交換や協議を進められるようになる。

ジャパネットHD、ツインバードの公開買付に向けて秘密保持の確認書を取り交わし
ツインバードTOBによるシナジーのイメージ(画像はジャパネットHDの公表資料から編集部がキャプチャ)

ジャパネットは6月19日に、ツインバードの完全子会社化を目的とするTOBの意向を公表。ツインバード取締役会の賛同を得ることを前提に、1株800円で公開買い付けを実施する意向を示している。一方で、ツインバードが賛同しない場合や、2026年10月30日までに意見表明を行わない場合には提案を取り下げ、同条件でのTOBは実施しない方針だ。

今回、秘密保持確認書を締結したことで、両社はQ&Aなどのプロセスを通じた協議を本格化させる。企業文化や経営方針への相互理解を深めながら、公開買い付けの円滑な実施と、両社の持続的な企業価値向上に向けた議論を進めるとしている。

ジャパネットは、本取引の狙いについて、自社の強みである「顧客の声を反映して製品を磨き、チャネルミックスを活用して多くの人に届ける力」と、ツインバードが培ってきた設計・開発・製造技術を融合し、シナジーを創出することだと説明している。今回の秘密保持確認書の締結は、その実現に向けた具体的な検討を進めるための環境整備と位置付けられる。

また、ジャパネットは今回の提案について、一方的に進めるものではなく、透明性の高いプロセスを重視する姿勢も改めて示した。株主、取引先、従業員などのステークホルダーの意見も踏まえながら、双方が納得したうえで取引を進めたいとしており、今後も開示すべき事項が発生した場合には速やかに公表するとしている。

6月にTOB開始予定を公表、「製販垂直統合モデル」の構築を掲げる

ジャパネットは6月19日、東証スタンダード上場の家電メーカーであるツインバードを完全子会社化することを目的に、TOBを開始する予定だと発表した。買付価格は1株800円で、成立後はツインバードを非公開化する方針を示している。

同社が本取引で掲げるのは、「製販垂直統合モデル」の構築だ。ジャパネットの販売網や顧客基盤、顧客接点から得られる声と、ツインバードの設計・開発・製造技術を組み合わせることで、企画・開発・製造・販売・アフターサービスまでを一気通貫でつなぐ体制の構築をめざすとしている。

さらに、テレビ、ラジオ、紙媒体、ECサイトなどを組み合わせたチャネルミックスによる販路拡大、既存事業の一部製造移管による工場稼働率の向上、顧客データと製造ノウハウを生かした商品開発の高度化、物流やコールセンター機能の相互活用など、多面的なシナジーも見込んでいる。地域共創の観点では、燕三条地域のものづくり基盤の維持・発展や雇用への貢献も掲げている。

今回の秘密保持確認書の締結により、6月時点では構想段階だった提案は、具体的な情報交換と協議を進めるフェーズへ移行した。今後は、ツインバード側がTOBに対してどのような判断を示すかが焦点となる。

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