中川 昌俊 2014/6/2 19:56

レコメンドシステム提供のシルバーエッグ・テクノロジーは5月12日、サイト内検索でおすすめ商品をダイレクトに表示するサービスを始めた。ユーザーが検索窓に1文字入力すると、おすすめ商品を表示。特にスマートフォンECサイトでの売り上げ拡大が見込めるとしている。

シルバーエッグのレコメンドサービス「アイジェント・レコメンダー」に、ITコンサルティングサービスの神戸デジタル・ラボが提供するサイト内検索サービス「sui-sei」にを連携させた。

サイト内検索サービス「sui-sei」は、検索窓に一文字入力すると、カテゴリ分けされた検索予測を表示するのが特徴。例えば、ファッションサイトで「sui-sei」を導入している場合、検索窓に「あ」と打ち込むと、「ブランド」として「アディダス」「アニアリー」、「AKM」などを表示するとともに、カテゴリとして「アウター」、「アクセサリー」「アンダーウエア」などを表示する。ユーザーは目的の文字列をクリックすると、その検索結果ページに遷移することができる。

シルバーエッグのレコメンドシステムと「sui-sei」を連携すると、「アディダス」と表示された文字にカーソルを合わせ多時に、閲覧履歴や購入履歴からユーザーにおすすめするアディダス製品を表示できるようになる。「消費者が求める商品を、トップページから最短距離で誘導できるため、消費者の行動が少なくてすむ。特にクリックなどが億劫になりやすいスマホ向けECサイトでは、大きな効果が出るとみている」(齋藤修取締役)。

リッチサジェストの表示イメージ

デザイン性が評価を得ているようで、「すでに導入を決めているファッションECサイトは、デザイン性が優れていることが導入の一番の決め手だった。今後、当社のサービスが広がれば、これまでの検索窓は前時代のもののようにみえるようになるだろう」(同)と言う。

導入にはシルバーエッグが提供しているレコメンドシステムを導入していることが必要。導入費用は20万円。シルバーエッグでは、レコメンドの利用料金としてレコメンド経由での売り上げに応じた成果報酬を徴収しているが、検索窓で表示されるレコメンド商品は成果報酬型料金の対象とならない。

齋藤修取締役
担当編集者のコメント: 

レコメンドシステムは一時期、安価で簡易なものが数多く出回ったが、最近では安価なレコメンドサービスはほぼなくなりつつある。というのも、レコメンドはECサイト内のコンテンツのひとつではなく、メール、広告、サイト内検索など、幅広く活用されるECサイトの心臓部になりつつあるため、費用をかけてしっかりとしたシステムを組むことが重要になっているためだ。

今回のサービスは、実際に見てみなければその良さがわかりにくい。ただ、今後こうしたサイト内検索がECサイトで利用されるようになれば、デザイン性、ユーザー利便性から一気に広がる可能性もある。将来のECサイトの標準機能となる可能性を秘めたサービスだと思っている。

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