雨はEC企業のビジネスチャンス? 雨の日は自宅でネットショッピングすると消費者の60%が回答
EC事業者向けの雑誌・ウェブメディア「ECのミカタWEB」を運営するRyo-MAは全国723人の消費者を対象に「雨の日の消費者の購買行動調査」をテーマとした調査を実施、60%の回答者が雨の日はネットショッピングをする傾向にあることが分かった。
Ryo-MAは全国の10~70歳代の男女を対象に雨の日の購買行動についてインターネット調査を実施。男性318人、女性405人、合計723人から回答を得た。実施期間は5月20日から同22日。
「雨の日に自宅にいる間は何をして過ごしますか?」という設問に対し、インターネットをすると回答した人は56%(設問への回答者数は457人)。インターネットをすると回答した256人のうち60%の回答者がネットショッピングをすると答えた。「ネットサーフィン」が53%、「動画サイトで動画を観る」が40%と続いた。
Ryo-MAは「雨の日は外で買い物ができない分、ネットショッピングをする消費者が増加するのかもしれない。ネットサーフィンをしながら、あちこちのサイトを回っているうちに、ちょうど欲しかったものにめぐり会う可能性も十分に考えられる」と分析。「雨の日はネットショップにとってのビジネスチャンスと考えられ、実店舗で雨の日限定の割引サービスを実施する店舗が多くあるが、実店舗に限らずネットショップでの『雨の日サービス』も十分に効力を発揮する可能性がある」とまとめている。
「普段、ネットショッピングで何を購入しますか?」という設問も実施。1位は「本(漫画、雑誌を含む)が35%。続いて、「衣類・雑貨・アクセサリー」が34%で2位だった。「日用品」は27%、「食品」は20%。
Ryo-MAは今回の調査を通し、「雨の日が『ネット日和』として周知され、インターネット上でも雨の日に特化したサービスの拡充が行われることによって、新たなマーケティング展開につながるのではないか」と提案している。
雨の日は自宅に籠る人が多く、ネットショッピングをする傾向が高いことが数値として判明した。楽天市場を見ても、「雨の日はポイント3倍」といったポイントにまつわる雨の日企画はあるが、個々の店舗で雨の日企画を実施しているのはあまり見たことがない。
土日の雨の日は、個々の店舗で「今日は雨なので特別割引」のような企画は面白い。ただ、陽気はその日にならなければ分からない。例え雨であっても、土日に休みたいスタッフが出社し、企画を行うといった業務上の問題も出てくるかもしれない。
多くのEC企業が夏のボーナス前までに企画を打ち出し、消費増税による低迷した消費意欲を刺激する施策を行っている。間もなく梅雨入りする6月。父の日に加え、雨の日企画を検討する価値はあるのではないだろうか。