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イオンリンクはネット販売事業を強化している。昨年12月に、グループで通販事業を行うイオンダイレクトを吸収、ネット販売のポータルサイト「AEON.com」を開設した。「チャネルが多いほどオムニチャネルによってお客様は便利になる」と語るジェンク・グロル社長に、イオングループが目指すネット販売やカタログ通販、オムニチャネルの方向性について聞いた。

イオングループはベンダー依存型から自前主義に

――小売業界でオムニチャネル化が進んでいる。どのように考えているか。

「オムニチャネルはお客様が欲しい商品を、最適なチャネルや条件で購入できることだと考えている。つながっているチャネルが多ければ多いほどお客様は便利になる。イオンは総合スーパーやスーパーマーケット、専門店など多様なチャネルを持ち、アイテム数が多い。このため、これらをつなぐことはとても複雑で時間がかかる。だが、衣食住すべてをカバーできた時に、お客様の買い物は大変便利になると思う。有店舗小売がオムニチャネルを実現できれば調達力と開発力、安全性で、成長スピードが速いIT企業に対して優位になると考えている。そのためには、まずはネット販売を成立させることが先決だ」

イオンがオムニチャネルに力を入れる理由 イオンリンクのジェンク・グロル社長<
イオンリンクのジェンク・グロル社長

――イオングループのネット販売の状況は。

「昨年は人員を強化し、ネット販売の基盤やフロント、バックオフィスなどコア部分の内製化を進めた。ネット販売で勝つには、ベンダー依存型の体制から脱却し、自社でスピーディに低リスクで開発する必要があると考えたためだ。昨年12月にはショッピング玄関サイト『AEON.com』を開設した」

――「AEON.com」とは。

「グループのネット販売のポータルサイトと位置付けるものだ。グループの商品を集約し、お客様は商品を横断的に閲覧できるようになった。商品だけでなく、サービスも探しやすくなれば、イオングループそのものがお客様の近くに集約されることになる。今後は、支払いを一本化することや、商品の受け取り方法を選べるようにすることなどを段階的に進めたいと考えている」

――イオングループのメリットは。

「プラットフォームを共通化しているので、お客様がどういった買い方をして、どのような商品が売れるのかを把握できるようになった。すべてのカテゴリーで、お客様の消費行動を解析して、カテゴリーごとに強化していくことになる。データが貯まってお客様のことを分かれば、いろいろなサービスが開発できるようになる」

――「AEON.com」の顧客数は。

「『イオンスクエア』の顧客1400万人からスタートする。店舗の年間ビジター数は何十億人規模なので、それを活かせばもっと増やせる」

――集客策は。

「SEOや、『イオンスクエア』経由の集客などさまざまだ。検索ワードによって購買行動が違うため、キーワード分析は重視しているものの1つ。様々なキーワードから『AEON.com』に辿りつけるようにし、滞在時間などの解析につなげる」

――イオングループには玄関サイト「イオンスクエア」がある。分けた理由は。

「『イオンスクエア』はキャンペーンサイトとして、ネットと店舗の連動を行っている。ただ、『イオンスクエア』を利用するお客様の情報と購買データが紐付いていなかった。キャンペーンから購買への引き上げが難しいなどの課題があった。

今回、『AEON.com』と『イオンスクエア』の基盤を裏側で連携させ、購買データとキャンペーンデータを紐付けたセグメントしたお客様に最適な商品やサービス、情報をピンポイントで配信する。例えば、お客様が反応するキャンペーンが分かれば、その人にだけ配信するといったパーソナライズ化を進める」 

――昨年12月にイオンダイレクトを吸収した。狙いは。

「イオンダイレクトの持つ通販の商品開発力や調達力、カタログビジネスのノウハウと、イオンリンクのITのノウハウを合わせて、デジタルカンパニーの中核を目指していく。さらに、ノンストアビジネスを集約することによって、商品力とコンテンツ力をもっと強化できる」

――カタログは継続するのか。

「カタログは続ける。イオンダイレクトは、グループの戦略の1つである『シニアシフト』を担っていた。これまで、シンプルなカタログの発行や部数をテストして最適な量を検証してきた。今後も食品やおせちなど、カテゴリー別のカタログを発行し、ターゲットに最適な情報を届けていく。将来的には、お客様に合わせてカスタムメイドすることが理想だ。デジタルを活用すれば、コストをかけずに実現できると考えている」

 

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
ジェンク・グロル社長に聞く イオンリンクの次の一手は?(2016/01/14)

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