フードデリバリーサービスを展開するUber Eats Japanは2月26日、日本のEC利用者3000人超を対象に実施した配達に関する意識調査の結果を発表した。消費者が配達において「速さ」や「価格」よりも「確実性(配達時間の確実性・可視性)」を重視している実態が明らかになった。また、2時間以内の即時配達は顧客ロイヤルティ向上やブランド差別化につながる可能性があることもわかった。
「速さ・価格」より「確実性」を重視
オンラインショッピングで最も重要な要素を聞いたところ、「配達時間の確実性・可視性」が40%で最多。「配達料金」は32%、「配達の速さ」は3%にとどまった。
安さやスピードよりも、「いつ届くのかが明確であること」が高く評価されている。多少コストがかかっても、自身の都合に合わせて確実に受け取れる選択肢を求める消費者ニーズの高さが示された。
78%が「良い配達体験で再購入意欲が向上」
「ポジティブな配達体験は再購入意欲を高める」と回答した割合は78%に達し、配送体験がブランドロイヤルティに直結することがわかった。
一方で、57%が過去12か月間に配達トラブルを経験。なかでも「到着時間の不透明さ」は顧客満足度を損なう大きな要因となっていた。
2時間以内配達に52%が関心、利用経験は約1割
2時間以内の即時配達に魅力を感じる消費者は52%に上った。一方、実際の利用経験者は約1割にとどまった。ミレニアル世代やZ世代、都市部居住者、高所得世帯で関心が高い傾向が見られた。
ラグジュアリー・家電・ギフトで需要高まる
カテゴリー別では、ラグジュアリー商品(65%)、花・ギフト(55%)、家電製品(55%)で即時配達への需要が高い。これらは価格の安さよりも「確実に届く安心感」が重視されやすい商材で、2時間以内配達は付加価値として機能する可能性がある。
一方、「即時配達が提供されていないと思っていた」と回答する消費者も多く、選択肢の認知不足が機会損失につながっている可能性もあると指摘した。
追加料金の受容性も明らかに
2時間以内配達への支払い意向は、配達料1000円で19%、500円で38%、250円で52%が「利用したい」と回答。価格に応じて利用意向が段階的に高まる結果となった。
時間指定の精度や追跡機能の充実、優先配達など、サービスレベルに応じた段階的な料金設計によって追加収益を創出できる余地があるとみられる。
即時配達は「投資」であり「差別化の武器」
Uber Eats Japanは、オンデマンド配達(即時配達)を単なる配送コストではなく、顧客体験と売上拡大につなげるための投資と捉えるべきだと提言。消費者が「即時配達」を翌日配送程度だと想定している一方で、実際には期待を上回る利便性を提供できる余地があり、差別化の武器になり得るとした。
また、配達は購買体験の最終接点であることから、ラストワンマイルをブランド体験そのものとして再定義し、ロイヤルティ向上につながる重要領域だと位置づけた。具体策として、リアルタイム追跡などで到着時間の不透明さを解消し、安心感を提供することが重要とした。
即時配達の活用により、オンライン購買頻度の高い18〜34歳の高所得層といった重要顧客層の獲得を有利に進められる可能性があるとも指摘した。
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