渡部 和章 2017/10/26 7:00

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは10月25日 、顧客ロイヤルティを図る指標である「NPS(ネットプロモータースコア)」の業界ベンチマーク調査の結果を公表、EC業界の12社の中で最もNPSが高いのは「ZOZOTOWN」だった。NPS上位企業は高い価格競争力を維持しながら、優れた顧客体験を提供しているという。

NPSは「友人や同僚に薦めたいか?」という質問への回答から算出される、顧客ロイヤルティを図る指標。

「ZOZOTOWN」のNSPはマイナス19.0ポイント。最下位の企業と35.6ポイントの差が開いた。12社の平均はマイナス38.4ポイント。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施したECサイトのNPS調査

「ZOZOTOWN」のNSPはマイナス19.0ポイント

「ZOZOTOWN」を推奨する理由として、「商品数が多い」「クーポンやセールでお得」「買い替え割や付け払い等先進的」といった意見が上がった。

NPSの上位3社は「価格競争力」で業界トップクラスの評価を得たほか、「サイトの使いやすさ」「購入手続きの簡単さ」「商品到着までのスピード」に対する評価も高かったという。

一方、EC業界全体でみると、「価格競争力」「ポイントのたまりやすさ・使いやすさ」「商品の品ぞろえ」などの満足度が伸びなかった。

この結果についてNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、次のようにまとめている。

高いコストパフォーマンスと、優れた顧客体験の両輪を同時に提供できていることが、ロイヤルティ向上につながる結果となった。

対象のECサイトを1か月に1回以上利用した人の割合は、推奨者(推奨度9~10)が49.0%。中立者(推奨度7~8)は23.3%、批判者(推奨度6以下)は13.3%だった。推奨度が高いと対象のECサイトを利用する頻度が増える傾向がある。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施したECサイトのNPS調査、推奨度が高いほど対象のECサイトを利用する頻度が高い

調査概要

  • 調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち、過去1年以内に1回以上ECサイトを利用した人
  • 調査方法 :NTTコムリサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2017年8月2日(水)~2017年8月9日(水)
  • 有効回答者数:6242人
  • 回答者の属性:【性別】男性:37.3%、女性:62.7%
  • 回答者の年代:20代以下:10.3%、30代:16.5%、40代:20.7%、50代:19.6%、60代以上:32.9%

NPSとは?

推奨度が高ければ高い顧客ほどリピート率が高く、クチコミによる新規顧客の獲得にもつながるため、企業はNPSを向上させることで収益を上げることができるとされている。

NPSは次のように計測する。

「友人に(特定商品などを)すすめたいと思いますか?」と顧客に質問し、0~10点で推奨度を計測。次のように分類する。

  • 0~6点を付けた人 → 「批判者」
  • 7~8点を付けた人 → 「中立者」
  • 9~10点を付けた人 → 「推奨者」
ネットショップ業界(EC業界)のNPSに関する調査結果
NPSの計測方法

NPSは、「推奨者」の割合(仮に40%)から「批判者」の割合(仮に25%)を引いた数値(40%-25%=15%)のことを指す。「推奨度」を聞くことで、顧客がどれほど企業・ブランドに対してロイヤルティがあるかを数値化する。

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