瀧川 正実 2014/3/31 12:28

フィッシング・アウトドア用品のECを手掛けるナチュラム・イーコマースなどを傘下に持つミネルヴァ・ホールディングスは、筆頭株主であるオキシレングループの投資会社ソパージャ エス ピー アール エル(以下ソパージャ)のTOB(株式公開買い付け)に賛同し、株式を非公開化する。ソパージャにはミネルヴァHDの創業者で、会長兼社長の中島成浩氏が取締役に就いており、実質的なMBO(経営陣による株式の買い取り)になる。創業者一族はTOBには応募せず、ソパージャは発行済み株式の74.12%を上限に最大約5億8622万円を投じて株式を取得する。TOB成立後も中島社長兼会長がミネルヴァHDの指揮を執る予定で、株式非公開で経営の自由度を高める。

ソパージャは、ミネルヴァHDが11年7月に資本提携したフランスのスポーツ・アウトドア用品大手オキシレングループの投資会社。ミネルヴァHDの中島成浩会長兼社長は2月、ソパージャの取締役に就任している。

TOBに対しミネルヴァHDは賛同の意見を表明。創業者一族が議決権割合で保有する発行済み株式約25%は、売却しないことでソパージャと合意している。

メーカー商材を中心に取り扱うミネルヴァHDにとって、価格競争などが続く現在の経営環境は決して良好とはいえない。非公開化で経営の自由度を拡大、現在拡販を進めているプライベートブランド商材などの販売に注力する。

ミネルヴァHDは07年10月に、持ち株会社に移行する前のナチュラム時代に大証ヘラクレスへ上場。近年は価格競争の激化で業績が低迷。14年1月期業績は、4期連続の最終赤字を計上した。だが、収益改善は縮小しており、4期ぶりに営業黒字への転換を果たしている。

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