瀧川 正実 2014/12/16 11:30

ABCマートは11月末、店舗業務を支える基幹システムをアマゾンが提供するクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」に移行した。ビジネスモデルが「実店舗中心」から「実店舗とECとの融合」へと変化している状況に対応した。

ABCマートの基幹システム「ABC-Mart Retail System(ARS)」は、フューチャーアーキテクトと2010年に構築。稼働後もビジネスの拡大とともに効率的なインフラ投資を継続してきた。

2012年11月には店頭でタブレット端末「iPad」を使い、店頭にはないサイズの商品などをその場で注文でき、後日自宅に無料で届けるオムニチャネルサービスを開始。ネット通販システムの機能を活用し、「気に入った靴を見つけても、サイズがないのであきらめる」といった靴の購入に関する不満を解消するサービスとして展開している。

ABCマートが展開するオムニチャネルサービス「iChock」

ABCマートが展開するオムニチャネルサービスの名称は「iChock」

このようにABCマートのビジネスモデルは実店舗中心から、「実店舗とECとの融合」へと変化。基幹システムに対し、柔軟な拡張性と高い対応力が求められるようになったという。

ABCマートとフューチャーアーキテクトはARSをクラウドサービス「AWS」に全面移行。ハードウェア機器や設備などの物理的な事情に左右されることなく、柔軟でスピーディなリソース調達と増減設が容易になったという。

固定費だったハードウェアのコストも変動費化され、コスト面でのメリットも生み出している。

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