瀧川 正実 1/30 9:30

商品購入後の買い物体験向上を支援するリターンズは、ECサイトのキャンセルに関する課題を解決する「リターンズ オートキャンセル」の提供を始めた。終了時期未定の期間限定で無料提供する。

「リターンズ オートキャンセル」は、ユーザーが購入商品のキャンセルを簡単に依頼できるフォーム、EC事業者の担当者が不在でもキャンセル可否を自動返信するシステムを搭載。24時間365日のキャンセル対応の体制を構築できるため、スタッフの手間やコストの削減、キャンセル後の再注文による売上向上につながるとしている。

商品購入後の買い物体験向上を支援するリターンズ ECサイトのキャンセルに関する課題を解決する「リターンズ オートキャンセル」
「リターンズ オートキャンセル」のイメージ

ECビジネスでは、「ポイントを利用し忘れた」「サイズを間違えた」といったユーザー側の理由で、決済後にキャンセルが発生することは少なくない。リターンズは、「キャンセルに対する手間の軽減やオンラインストアでの購入に対する安心感が高まる」としている。

「リターンズ オートキャンセル」を導入すると自動キャンセルの受付フォームを実装でき、ユーザーはキャンセル可能期間までに注文番号、本人確認をすることで、キャンセルを申し込める。「リターンズ」を通じて「キャンセルフラグ」が立った情報がプラットフォームに入るため、受注管理システムなどで注文キャンセルデータを取り込むことができる。

商品購入後の買い物体験向上を支援するリターンズ ECサイトのキャンセルに関する課題を解決する「リターンズ オートキャンセル」
「リターンズ オートキャンセル」の仕組みイメージ

「リターンズ オートキャンセル」は「ノーコード」でECサイトに実装することが可能。「Shopify」「Shopify Plus」「楽天市場」に対応しており、今後、他のECモールやECプラットフォームへも対応していく。

「リターンズ オートキャンセル」はEC事業者のノウハウを外部提供した無料サービス

「リターンズ オートキャンセル」を提供するリターンズを立ち上げた後藤鉄兵社長は、無地Tシャツのオンラインストア「Tshirt.st」を運営するTshirt.stの代表も務めている。「リターンズ」は「Tshirt.st」で実装している自動キャンセルの仕組みを、他のEC事業者も無料で利用できるようにしたSaaS型サービス。

「Tshirt.st」は年間販売件数約30万件、販売枚数140万枚を超えるTシャツを販売しており、一定の割合で発生するキャンセルが運営上の課題となっていた。24時間365日の自動キャンセル対応を整えたことで、キャンセル処理をするスタッフのコストは導入前と比べて60%減、再注文は同6割アップしたという。

商品購入後の買い物体験向上を支援するリターンズ ECサイトのキャンセルに関する課題を解決する「リターンズ オートキャンセル」
「Tshirt.st」の導入事例

昨今のEC業界では、「返品」「配送追跡」を中心に商品購入後の買い物体験を改善する試みが進んでいる。「リターンズ オートキャンセル」はキャンセルを通じた顧客体験に着目。キャンセルの自動化で顧客体験を向上、再注文につなげる新たなマーケティング手法として注目を集めそうだ。

また、「Tshirt.st」は自動キャンセル受付の仕組みを通じて再注文を獲得してきた実績があることから、一定の割合で発生するキャンセルの割合を把握することが重要と指摘。ECサイトで発生するキャンセル率を把握できる仕組みの無料提供も始めた。「楽天市場」「Shopify」の受注データのCSVファイルを専用サイトにアップすると、自社のキャンセル率を把握できるようになる。

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