「ダークパターン」に接触した消費者、サイトの利用を避ける傾向。約4割が「信頼できるアプリやサイトはない」と回答
消費者を意図しない行動や意思決定に誘導するためにアプリやWebサイトの表示、デザインを設計する「ダークパターン」が近年問題視されている。
クロス・マーケティングが実施した「ダークパターンに関する調査」によると、ダークパターンのアプリやサイトに接触してしまった人は「もうその会社のサービスは使いたくないと思う」などと感じているユーザーが多く、サイトを運営する企業・サービスのイメージダウンや離反を招いていることがわかった。
調査の実施期間は2024年4月5~6日で、回答数は1100人。
アプリ・Webサイトの利用時に感じる不快な事象を聞いたところ、最も多かったのは「広告が表示され、押す気はないのに誤って押してしまった(押しそうになった)」(29.5%)。特に高いのは女性50代で、「急に不快な画像や苦手な画像の広告が表示された」という経験が他の年代よりも高い。
「ダークパターン」のアプリ・Webサイトに接触したときの気持ちを聞いたところ、「時間の無駄だと感じる」(44.0%)や「腹が立つ・いらいらする」(41.9%)が上位にあがった。また、回答者のうち約3人に1人は「もうその会社のサービスは使いたくないと思う」(33.3%)と回答している。
信頼できるアプリ・Webサイトを聞いた質問では、「企業の公式が運営しているもの」(23.0%)が多かった。一方で、約4割が「信頼できるアプリやウェブサイトはない」(39.9%)と回答している。
「ダークパターン」の認知率を聞いたところ、回答者の全体では、「聞いたこともなかった」(77.5%)が最多。「聞いたことがある程度」(16.7%)、「意味まで知っていた」(5.7%)が続いた。
意味まで知っているユーザーの割合が最も高い年代は20代で10.9%。「ダークパターン」は、まだ世間一般には浸透していない状況だと考えられる。
調査概要
- 調査手法:インターネットリサーチ
- 調査地域:全国47都道府県
- 調査対象:20~69歳の男女
- 調査期間:2024年4月5~6日
- 有効回答数:1100サンプル