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前回はオムニチャネルの進め方について書きましたが、最終回となる今回はいよいよオムニチャネルを進めていくうえで重要となるITパートナー選びについて触れたいと思います。

既製のオムニチャネル製品をやみくもに提案する会社は危険

オムニチャネルのプロジェクトでは、ITパートナーが重要な位置づけを占めます。

それは、オムニチャネルがチャネルや部門をまたいたプロジェクトであり、チャネルや部門ごとに存在する異なる情報システムやデータをシームレスに連携、統合できるかどうかが成功の大きなカギを握っているからです。全社のシステムを俯瞰しながら、全体の整合性をとりつつシステムの構築ができる実装能力、部署間や関連会社などのステークホルダーとの協働や担当者間の連携をスムーズにして、プロジェクトを進行する力量が問われます。

オムニチャネルの導入を外部のIT企業に相談した際に、その会社の持つオムニチャネル製品を紹介し、売りつけようとする会社は要注意です

オムニチャネルは、自社のチャネルや顧客の強み、弱みを複合的に活かした施策であり、全チャネルを顧客の消費行動に合わせて最適化するもので、企業によってそのプロセスや方法は様々で画一的な製品を買えば手に入るものではありません。既製のオムニチャネル製品を売り込み、型にはめようとしたら、それは、オムニチャネルを実現するために提案しているのではなく、自社の製品を売り込もうとしているだけと考えてもよいでしょう。

全チャネルを通したシステムデザインができるかを確認せよ

では、どのようなITパートナーが良いのでしょうか。

製品ありきではなく、スモールスタートで効果を検証しながら、拡張していく、貴社にとっての最適なロードマップを描くことができ、一緒に実現に向けて進められるパートナーが良いと思います

オムニチャネルは、全チャネルの融合、統合という意味がありますが、かといって情報システムのすべてを統合することは必ずしもありません。全システムを統合するには、時間、コストも多くかかります。オムニチャネルは領域が幅広くなることが多いですが、システムに変更や見直しが本当にそこまで必要なのかというのは、納得がいくまで確認をして進める必要があります。

オムニチャネルでは、データをどのように各チャネル間で連携するかというデザインが重要です。チャネル別の顧客とのタッチポイントで必要なデータが何か、そこで発生するデータは何か、どのシステムとどのタイミングで連携できてなければならないかを明確にしていきます。

データを連携するうえで重要なのが、連携のタイミングです。既存システムによる制約事項や影響の兼ね合いを踏まえ、連携方式を決めますが、全チャネルでポイントの相互利用をする場合は、リアルタイムでのデータ連携が必要です。また、将来の柔軟性、拡張性からも、各チャネルを横断して、リアルタイムでデータ処理、システム連携ができることが重要な要素となります。ITパートナーが、全チャネルを通したシステムやデータの動作メカニズムのデザインできるか確認するようにしてください

CRMに強いシステムへデータを集約し、次の施策へ

オムニチャネルを実施した結果の効果を検証するためにデータを統合する仕組みを構築します。単に分析や解析ができるだけのシステムでは、オムニチャネルの効果は限定的なものになりがちです。分析した結果に基づいて、顧客へダイレクトにプロモーションを仕掛けられる仕組みが備わっていることが重要です。分析結果から顧客をセグメンテーションでき、直接プロモーションをかけることができるようにします。

例えば、抽出した顧客をターゲットリスト化し、その顧客のメールアドレスにプロモーションのメールを直接送信できるCRMにすぐれたITシステムへデータを集約していきます。顧客へアプローチをかけ、新たなタッチポイントを作り、次の顧客の興味関心を創出し、新しいショッピングプロセスの起点を作る、顧客へ連続したショッピングの流れを組み立てていきます。

単にデータを集約して分析するようにすることに留まらず、ダイレクトに、マーケティング、販促、プロモーションをかけられる仕組みを構築し、一連の社内の業務プロセスに根付かせて継続的な改善、成長ができるようにすることが、将来にわたる発展に繋がります

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山田 大樹

w2ソリューション 代表取締役社長CEO

1978年東京生まれ。1997年上智大学入学と同時にフィアコミュニケーションズを設立。その後海外、国内に複数の会社・事業を立ち上げ経営に携わる。2005年、w2ソリューション株式会社を設立。「まじめに日本を考える」NPO法人78会 創設メンバー。EO Japan所属。趣味はマラソン、登山、ピアノ演奏、書道、語学。得意な国際感覚と突破力を武器に10年目を迎えるw2ソリューションは、「Be the World's No.1 e-Commerce Company」を目指し、その指揮をとる。

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