中川 昌俊 2015/12/9 10:00

中国向け越境ECに参入する企業が増えている。

サプリメント通販のわかさ生活は12月、中国に6億人のユーザーを持つ銀聯カードの直営オンラインショップ「銀聯オンライン公式ショッピングモール」の日本商品専門サイト「日本館」に出店し、商品の販売を開始した。

販売する商品は、美容ゼリーの『コラーゲン プラセンタゼリー』、生活習慣改善サプリメント『スーパー ウコンD』、『わかさのひらめきサプリ DHA EPA』、ブルベリーサプリメント『めがキラッ』のサプリメント4製品。

日本のサプリメントは品質の安全性の高さから中国でのニーズが増え、訪日中国人による爆買いも発生している。越境ECで中国の消費者が抱えるニーズを開拓し、売上拡大につなげる。

わかさ生活が中国向けECに参入

ビックカメラは12月7日、中国の家電量販大手の国美電器と業務提携し、中国向けの越境ECを開始すると発表した。国美電器は運営するECサイト「国美海外購」内に、日本製品を専門に取り扱う「国美海外購日本館」を12月12日に開設。ビックカメラは「国美海外購日本館」に出店する。

注文を受けた後、商品を国美電器の日本法人が持つ物流拠点に配送。その後は国美電器の物流網を使って中国消費者に届ける。

まずは中国で人気のある美容家電やキッチン家電などを販売。今後、日本のビックカメラが運営するECサイトと同様、日用品から食品および地方特産品など幅広い商品を取り扱う。

今後は国美電器が中国国内で展開する1800店舗での修理・交換サービス、会員ポイントの交換や互いの店舗などでポイントを利用できるサービスの導入も検討していく。

中国向け越境ECを巡って、11月にオールアバウトライフマーケティングやアスクルなどが開始し、参入企業が急拡大している。

2014年まで、日本国内では中国人観光客による爆買いが発生しつつも、越境ECはなかなか売り上げにつながらなかったが、昨年後半からは徐々に越境ECでの売り上げを拡大しつつある企業が増えている。こうしたことを背景に、大手による参入が増えてきているものと見られる。

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