米国に個人輸入される物品の課税対象金額の下限を200ドルから800ドルに引き上げ

米国への越境ECの活性化につながる可能性

中川 昌俊

2016年3月15日 13:00

米税関・国境警備局は3月11日、米国時間の3月10日から、米国に個人輸入する物品の課税対象金額の下限を、現行の200米ドルから800米ドルに引き上げたと発表した。関税対象金額の引き上げにより、米国の消費者がより越境ECを利用する可能性高くなり、これまで以上に米国で販売しやすくなると考えられる。

今回の措置について米国では、税関業務を現代化することにより米国経済を活性化するための取り組みのひとつと説明。税関業務の対象となる荷物を減らすことで、業務の効率化を進める。

日本のEC企業としては、関税がかからなくなる商品が増えることで、輸出に関する書類作業が削減されることが考えられる。また、通関手続きが効率化されることで、配達時間が短縮される可能性もある。

なお、今回引き上げられた課税対象額は、商品代金だけでなく、送料、保険料などを含んだ金額で計算されるため、従来は1万5000円より高い商品を販売すると関税がかかるケースが多かった。

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