ミネルヴァHDが8月25日付で上場を廃止、財務基盤の強化など抜本的な経営改革の着手へ
7月24日に開催した株主総会で同社株式の全部取得が可決、株主を限定し意思決定の迅速化を図る
アウトドア・フィッシング用品のEC子会社などを傘下に持つミネルヴァ・ホールディングスは8月25日付で、ジャスダック市場で公開している株式を上場廃止する。7月24日に開催した株主総会で、同社株式の全部取得が可決されたため。筆頭株主であるオキシレングループの投資会社ソパージャ エス ピー アール エル(以下ソパージャ)が実施していたTOB(株式公開買い付け)が5月に成立、ミネルヴァHDはオキシレングループの傘下に入っている。
今後、手続きなどを経て、ミネルヴァHDの株式約75%をソパージャが保有する見通し。残りはミネルヴァHDの創業者で、会長兼社長の中島成浩氏など創業者一族が持ち、株主を限定する。ミネルヴァHD株は8月24日まで整理銘柄に指定された後、同月25日付で上場廃止となる。
グループ内の意思決定を迅速化することで、抜本的な経営改革を実行するための組織体制を構築。リストラクチャリングを実行した上で、財務基盤を強化するといった抜本的な経営改革に着手するという。
今後も中島社長兼会長がミネルヴァHDの指揮を執る予定。メーカー商材を中心に取り扱うミネルヴァHDにとって、価格競争などが続く現在の経営環境は決して良好とはいえない。非公開化で上場維持に関するコストを削減。経営の自由度を高め、現在拡販を進めているプライベートブランド商材などの販売に注力する。
ミネルヴァHDは07年10月に、持ち株会社に移行する前のナチュラム時代に大証ヘラクレスへ上場したが、近年は価格競争の激化で業績が低迷。14年1月期業績は、4期連続の最終赤字を計上した。だが、収益改善は縮小しており、4期ぶりに営業黒字への転換を果たしている。
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