通販新聞[転載元] 1/9 8:00

自民党の野田聖子議員を代表発起人として11月16日(編注:発足は2023年の11月)、「健康美容産業振興議員連盟」が発足した。自民党議員17人が参加。健康・美容サービス産業の健全発展に向けた環境整備を進める。団体乱立や規制対応、政治、行政とのパイプの弱さなどの課題を持つ産業の議連発足は、同様の課題を持つ健康食品業界にとってもモデルケースになりそうだ。

自民党 野田聖子 健康美容産業振興議員連盟 全国ヘルスケアサービス産業協会 JHCI

狙いは健康・美容産業の健全化

議連は、健康・美容サービス産業に対する消費者の関心が高まる一方、人手不足や長時間労働、施術ミス、コンプライアンス上の問題を指摘する声を受けて発足した。同日の設立総会で、会長に野田議員を選任。幹事長、事務局の選任は会長に一任された。

健康美容産業は、個人事業主も多く、関連法規や経営知識が乏しい従事者も少なくない。エステサロン、フィットネスジム、整骨院、鍼灸治療院、セルフエステ・ジム、リラクゼーションサロンなどさまざまな業種業態に分かれ、団体も乱立、細分化している。

互助的な活動が大半で政治的なアプローチもほとんど行われていない。議連は、業界団体の全国ヘルスケアサービス産業協会(=JHCI)と連携して環境整備に取り組む

JHCIは、20年設立で業界団体として新しい。エステサロンなど運営のプロラボホールディングスの佐々木広行会長らが中心になり、消費者クレームの削減や就労環境の健全化、従事者の育成支援を目的にした私的な研修会を重ね、団体として発展してきた。会員は、エステサロン等の従事者・個人事業主を中心に3342人(2023年11月時点、エステ関連が約8割)に上る。

サロン運営事業者など17社も賛助会員として加盟する。一定の規模に成長したことから、政治、行政への働きかけを強める。サプリメントや化粧品を扱うメーカーの参加も受け入れる。

将来的に法整備を視野

団体では、業界の課題に、薬機法や医療法、景品表示法など関連法規に対する理解度の低さ、健康・美容系の施術マシンに関するガイドラインの未整備など法令順守従事者の関連法規、経営知識の欠如をあげる。

法整備を目的とした場合、議連は超党派が基本だが、政治・行政との関係構築、基準づくりは与党・自民党での発足が機動的に動きやすい。当面は政治・行政との関係強化に努め、将来的に法整備を含む活動も見据える

エステ産業の課題は健食にも多数共通

健食業界も定義や法整備、規制対応をめぐる問題を長く抱える。背景の異なる団体の乱立、新規参入が容易なことから事業者のコンプライアンス意識も異なり、政治、行政へのアプローチが弱い点も共通する。エステ産業の議連の取り組みは参考になるだろう。

議連に参加する自民党議員は、野田議員のほか、衆議院議員が勝目康氏、川崎ひでと氏、神田潤一氏、塩崎彰久氏、鈴木英敬氏、鈴木隼人氏、高見康裕氏、中川貴元氏、長谷川淳二氏、平沼正二郎氏、堀内詔子氏、宮路拓馬氏。参議院議員が生稲晃子氏、白坂亜紀氏、中田宏氏、広瀬めぐみ氏、三原じゅん子氏。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

→ 年間購読を申し込む(通販新聞のサイト)
通販新聞の過去記事を読む(通販新聞のサイト)
→ 通販新聞についてもっと詳しく知りたい

この記事が役に立ったらシェア!
これは広告です

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
ecbeing.
[スポンサー]