【中小企業の広告でのAI活用】本格導入は6%、AI導入で広告予算平均23%削減や業務効率化といった効果を期待
AmazonのAmazon Adsは9月30日、中小企業における広告でのAI活用に関する独自調査「AI in Advertising」の結果を発表した。
調査は中小企業でBtoCマーケティングの決済者300人を対象に2025年6月に実施。調査の結果、中小企業の多くは依然としてAI導入に対する壁を感じている一方、広告予算削減や業務効率化において高い効果を期待していることが明らかになった。
AIツールの認知と導入状況
中小企業のマーケティングに携わる決裁者の広告分野におけるAIツールの認知率は65%だった。特に「AI画像生成ツール」(87%)、「AI広告コピー制作ツール」(77%)といったクリエイティブ制作に直結する領域で認知度が高い一方、AIの本格導入は6%にとどまった。

AI導入の課題
多くの企業が試験導入や計画段階(26%)にとどまっており、33%は検討すら始めていない状態。AI導入に踏み出すことができない理由として、半数以上の企業が「導入・運用コストへの不安」(51%)を抱えている。「仕組みや効果への理解不足」(32%)、「AI出力結果への信頼性の問題」(20%)も課題にあがっている。

AI活用への期待
AI導入によって広告予算の平均23%削減効果が期待されるほか、AIツールの導入を検討している企業の77%が「広告キャンペーンのパフォーマンス向上を確信している」と回答した。
また、導入を検討している企業の98%が「今後1-2年でAIがビジネスに影響をもたらす」と予測。具体的には「人員増加なしでの業務拡大」(40%)、「市場トレンドへの迅速な対応」(33%)、「新規オーディエンスの開拓」(29%)、「マーケティングROIの改善」(29%)といった成果を期待していることがわかった。
AIの活用シーンはすでに明確になりつつあり、「ビジュアル作成」(38%)、「インサイト分析」(37%)、「広告コピー作成」(33%)といった日常業務の効率化や質的向上に直結する活用への関心が高まってるようだ。

調査概要
- 調査名称:AI in Advertising
- 調査実施機関:Amazon Adsの委託によりOpiniumが実施
- 調査期間:2025年6月12~23日
- 調査対象:日本の中小企業におけるBtoCマーケティング決済者300人/製造業、商業・小売業から教育・文化事業に至るまで、様々な業界のサンプルを含んでいる。