再春館製薬所は大丈夫です。安心してください。
4月14日、震度7の地震に襲われた熊本県上益城郡益城町。ここに年商約300億円規模の通販企業がある。「ドモホルンリンクル」で知られる再春館製薬所だ。
本社と工場を益城町に置く再春館製薬所の状況はどうなのだろうか?
4月15日、本社広報担当者の携帯に電話をかけ取材の趣旨を説明。すると、冒頭の言葉が返ってきた。
受注は現在ECサイトのみ、「業務再開に向けて一致団結する」
再春館製薬所は従業員1000人を抱える通販企業。「ドモホルンリンクル」を主力とした化粧品、医薬部外品、医薬品の製造・販売を、熊本県上益城郡益城町で手がける。
抱えるスタッフ数は1100人超。広報担当の池田さんによると、すでにスタッフの安否を確認。益城町に住むスタッフは全体の1割にも満たないものの、大事には至らなかったため安堵(あんど)の様子がうかがえた。
スタッフの無事は確認できたものの、再春館製薬所の通販ビジネスを支える自社工場、コンタクトセンターはどうか?
ドモホルンリンクルを作る製造工場「薬彩工園」。製造ラインなどが一部損傷したものの、「来週(4月18日の週)には稼働できる見通しがたっている」(広報担当の池田さん)。通常、土・日曜日は工場は稼働していないものの、4月18日の週の稼働再開に向けて、復旧に向けて急ピッチで動いている。
電話からの注文が多いコンタクトセンター部門は4月15日に運営を停止した。地震の影響により、避難を余儀なくされたスタッフも多いためだ。こうした状況を鑑み、コンタクトセンターによる電話注文をストップ。ECサイトのみの受注体制に切り替えている。
商品生産の再開時期は見通しがたっているものの、配送面の正常稼働には時間がかかりそう。
ヤマト運輸が4月17日現在、熊本県全域での集荷と店頭での荷受けを中止しているように、配送インフラが混乱。コンタクトセンターと同様、配送関連に従事するスタッフも避難を余儀なくされ、発送再開のメドがたっていない。
物流の混乱は、再春館製薬所のコミュニケーションスペース「阪急うめだ本店」と「博多阪急」に直撃。店頭在庫が補充できない状況になっている。
大きな余震が続き、物流インフラの完全復旧は見通せないものの、池田さんは「社員一致団結して再稼働に向けて準備を進めていきます」とメッセージを寄せてくれた。
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