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アフィリエイターが一番心待ちにしているのは「成果確定」です。信頼を得るには、誠実で慎重な対応が必要になります。また、残念ながら不正な注文が発生することもあります。そうした不正注文への対応策も準備しておきましょう。

成果確定は迅速・確実に

アフィリエイターは自らのWebサイトやブログにユーザーを集客して、ECサイトへ送客し、成果が発生したとしても、その時点ではまだ収入になりません。まずは「未確定」となります。「未確定」とは、アフィリエイター経由で注文が発生したけれど、広告主がアフィリエイターに成果を支払う作業を行っていない段階のことを言います。

ASPによってはほぼリアルタイムで、または翌日以降に、どの広告主から注文が発生したのか、アフィリエイト管理画面の「未確定レポート」で確認することができます。

表示:169、クリック:3、注文数:1、注文金額:¥9,800、未確定報酬:¥201
未確定レポートの例

アフィリエイター側の管理画面では「未確定報酬額」の金額が「未確定」と表示されます。アフィリエイター側の立場で考えると、この「未確定」が「確定」となり、自らの収入になることが最大のモチベーションです。

アフィリエイターのやる気を維持するためにも、注文確定後に商品を発送し、お客様の商品受け取りと入金を確認したら、早めに成果確定を行いましょう。それがアフィリエイターからの信頼につながります。

アフィリエイター側の管理画面では、どの広告主から何月何日に未確定が発生したか確認できますので、確定を心待ちにしているアフィリエイターを長期間に渡って未確定のまま放置すると、「この広告主はいつまで待っても確定作業をしてくれない……」という印象を与えてしまいます。場合によっては、同業他社で成果確定をスムーズに行ってくれる広告主がいたら、リンク貼りかえとなってしまうことも。

プログラム詳細に確定期間の目安(例:45日など)を入れることができますので、この期間内に必ず処理を行いましょう。件数をためてしまうと大変なので、期日を決めて対応することをおすすめします

一部のASPでは、大量の成果確定用にCSVによる一括アップロードが可能です。まとめて成果確定作業をしたい時におすすめの機能です。

ケース別、成果確定の注意点

早く成果確定をすればアフィリエイターに喜んでもらえるとはいえ、商品発送のたびに成果確定作業を行っていると、問題になるケースがいくつかあります。事例で見ていきましょう。

エステや面談など、来店を成果とする場合

注文が発生してから実際の来店まで期間がある場合、未確定のまま長期間待たせてしまう可能性があります。例えば「注文後30日以内の来店」とルールを決めて、「期日内に来店履歴がなかった場合はキャンセルとして扱う」といった対応も検討する必要があります。

商品注文の場合

注文時点での成果」とするのか、「商品発送時の成果」とするのか、万一お客様都合によるキャンセルが発生した場合は、アフィリエイトの成果もキャンセルとする「入金確認後、キャンセル期間の終了後の成果」とするのか、あらかじめルールを決めておくとよいでしょう。

旅行の予約など、実際の利用日までの期間が長い場合

ASPにより期間が変わりますが、たとえば確定予定を90日など長めに設定しておき、「利用日」以降に確定処理を行います。

ルールを決めたら、プログラム詳細に追記して、アフィリエイターに周知をしておきましょう。

表 プログラム詳細に書いておきたい注意点の例
成果報酬 商品購入5%
成果条件 Web注文後、30日以内の入金確認
否認条件 ・返品、キャンセルが発生した場合
・定期商品受領の延期や受取拒否
・10日間の返金保証を利用した場合
・リスティング違反の場合
リスティング
NGキーワード
社名、サイト名、商品名を含む固有名詞ならびに関連キーワード(打ち間違い、表記違い含む)

キャンセルのルールを明確にする

成果をキャンセルする場合は、明確な理由が必要です。

  • 二重注文
  • 空注文
  • 届け先の住所などが不明
  • 発送前のキャンセル
  • 品切れ
  • 返品

などが該当します。「二重注文」は、注文確定のサンクスページでユーザーがプラウザーの「戻る」ボタンを押すといった行動で発生する場合があります。この場合は2件のうち1件を成果として確定を行います。

また、広告主が複数のASPを利用していて、商品購入者が複数のWebサイトを閲覧して商品購入に至った場合、まれに複数のアフィリエイトサイトで成果としてカウントされる事象が発生する場合があります。

多くの広告主は、最後の送客を行ったサイト(ラストクリック)に対して成果確定をしています。どのアフィリエイトサイトも送客の手助けをしてくれたことに変わりはないので、あいまいに行わず、正確な確定処理(またはキャンセル処理)を行いましょう。

事前に周知をしなかった例として、年末に福袋の販売を手がけたショップが、後から「福袋は成果対象商品から外します」と一方的に(アフィリエイターからはそう見えます)ルールを追加して、成果をキャンセルするといった、信頼を損ねる対応を行ったことがありました。

成果のキャンセルは、送客に協力してくれたアフィリエイターに対して「あなたには成果報酬を支払いません」と告げる行為です。アフィリエイトを利用する広告主として、まずはできる限りキャンセルを少なくする取り組をしていきましょう。不誠実な対応はアフィリエイターからの不信につながります。キャンセルをしなければならない時は、間違いのないようルールに沿って正確に行いましょう。

不正注文と防止策について

性善説にのっとった仕組みのアフィリエイトですが、残念ながら不可解な注文が発生することもありますし、それを完全にゼロにすることもできません。起こりうることだと理解し、普段からレポートをチェックして異常なクリックが発生していないか、成果確定時に付け合わせをする習慣を作りましょう。

1.会員登録・資料請求のプログラムの場合

同一人物に繰り返し登録されるといったケースは、同じメールアドレスによる繰り返しの申し込みを禁止する、フリーメールアドレスでの登録を禁止する、また、住所や電話番号での重複チェックをするなどで、不審な注文をある程度減らすことができます。ソーシャルログインにするのも有効です。

2.不正注文について

発送先住所が存在しなかったり、商品を代引きで発送したのに受け取ってもらえなかったりするといったことも。注文確定を商品発送時にせず、発送から一定の期間をおいて、返品がないことを確認してから成果確定を行うとよいでしょう。

「成果報酬率50%以上」と高額に設定している場合は、実質的に値引きになるので、アフィリエイトを利用して繰り返し注文される可能性があります。「新規お申込のみ」「初回購入時のみ」といったルールを設け、1回のみの成果とし、二重注文が発生しないようにしましょう。

3.クリック報酬を設定していている場合

クリック報酬を設定していて、自己申込を禁止しているにも関わらず、広告表示回数と同数以上のクリックが発生していたら要注意です。例えば月間の広告表示回数が100なのに、クリックも100以上発生していたら、自己クリックでクリック報酬を不正に得ようとしている可能性があります。

前月以前のレポートもチェックし、アフィリエイターに「どのような集客方法を取られていますか?」など、回答期日を区切って問い合わせをしましょう。明確な回答がない場合は提携解除を行うなど対処が必要です。

定期的にニュースメールなどで「自己クリックは禁止です」「発見した場合は、提携解除をさせていただく場合がございます」と、ルールを周知しておきましょう。

即提携解除は禁物。対応によってはファンの育成も

こうした案件についてはルールに沿って対応しますが、アフィリエイターがルールを理解せずに行っている場合もありますので、「不正かもしれない」といった思い込みで即提携解除を行うのではなく、ASPや、直接連絡が可能ならアフィリエイターにまずは期日を設けて問い合わせを行うと良いでしょう。その後、ルールに沿っていないと確定したら提携解除を行います。

まずはプログラム詳細にきちんとルールを明記して、定期的にニュースメールなども活用して周知を行う・情報を伝えることが大切です。

自己申込可のプログラムで、アフィリエイターから「バナーをクリックして商品を購入したのに、注文があがっていない」と、直接広告主に問い合わせがある場合がまれにあります。

ASPによっては後から「注文があった」という実績を作ることもできます。トラッキングエラーなどで注文が反映されていない場合、問い合わせのあったアフィリエイターの登録IDなどを確認し、注文・発送・入金の履歴を付け合わせて、確かに注文があったことを確認できたら、注文作成と確定処理を行います。

実は筆者も、アフィリエイターとしてある広告主に注文について問い合わせをしたことがあります。丁寧なメールと共にすぐ注文作成と成果確定をしてくれたことで、その広告主に対する信頼が高まり、数年たった今も紹介を継続しています

件数1件の先に、個々のアフィリエイターがいます。ここで信頼を勝ち得ることで、さらに積極的に紹介をしてもらえる可能性が高まります。

まずはできる限りキャンセルを減らす取り組みを行うこと。そして、どうしてもキャンセルしなければならない場合はルールに沿って明確に行うこと。「注文確定」と「成果のキャンセル」は特に慎重な対応が必要となりますので、誠実であることを心がけましょう。

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鈴木 珠世

鈴木 珠世

コミュニケーション・マーケティング コンサルタント

2004年よりギフトメーカーのWebショップ担当を経験。「モノを売る楽しさ」「アフィリエイトの楽しさに目覚め、2008年よりファンコミュニケーションズ、そしてリンクシェア・ジャパンにて、ネットショップ運営者やアフィリエイトサイト運営者に向けた教育・啓蒙活動に従事。その後、売れるネット広告社にて新規媒体営業と通販事業者向けのコンサルティングを行う。

日本アフィリエイト協議会による、アフィリエイト業界関係者が選ぶ「アフィリエイト業界MostValuable Player(MVP)」2012、2013、2014の3年連続の受賞など、受賞歴も多い。共著にて「成功するネットショップ 集客と運営の教科書」を出版。

現在フリーにて、ネットショップ(通販企業)向けのコンサルティングを開始。

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