下着ECの白鳩が5年後に売上106億円の中期経営計画、その中身は?

国内外で販路を拡大するほか、新規事業として卸売りやECシステムの販売に注力する

渡部 和章

2018年11月12日 8:00

インナーウェアのECを展開する白鳩は、2023年8月期に売上高106億円、営業利益6億3000万円以上をめざす中期経営計画を公表した。

国内やアジアで販路拡大に取り組むほか、 新規事業としてECシステムの販売にも乗り出す。白鳩が扱うインナーウェアのネット通販はSKU単位での商品管理が重要となり、自社でECシステムを早くから開発し導入していた。それを他の事業者にも外販する。

また、法人・団体向けの卸売り販売にも注力していく。

2018年8月期の売上高は53億8400万円(前期比5.9%増)。今期(2019年8月期)から5年間で売上高を58億5500万円、64億円、80億円、94億円、106億円と伸ばす計画だ。

主力事業である国内ECは、2023年8月期に売上高80億円を見込む。取扱ブランドを拡充するほか、販路拡大に取り組むという。

白鳩は2023年8月期に売上高106億円、営業利益6億3000万円以上をめざす中期経営計画を公表
白鳩が中計で打ち出した売上高計画(出典は白鳩の中期経営計画)

国内では自社ECサイトのほか、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon.co.jp」「Qoo10」「ポンパレモール」「Wowma!」に出店しており、2018年10月には「ロハコ」に出店した。

海外事業は中国や東南アジアでECを強化し、2023年8月期に売上高15億円を狙う。

2023年8月期に卸販売事業は5億8000万円、システム販売事業は4億5000万円の売り上げを見込む。

中期経営計画の重点施策

既存事業

  • 既存仕入先における取扱いブランドの拡大とアウトレット・セール商品の拡充
  • 海外販売のチャネル展開による、中国・東南アジアEC圏への進出強化

新規事業

  • 自社ECシステムのノウハウを集約した、ソリューション事業の起業
  • BtoB(対法人・団体向け販売)による卸販売の拡大と、受託販売の展開
  • その他、資産を有効活用できる事業の展開

年間購入者数は70万人で約2割がリピーター

白鳩は1995年にEC事業を開始。ECサイト「京都発インナーショップ白鳩」の登録会員数は361万7942人、商品数は1万2846品目、取扱ブランド数は181ブランド(2018年8月末時点)。

2018年8月期の年間購入者数は70万1495人で、リピート顧客は14万4770人(構成比20.6%)。顧客の8割が女性。年齢別では35~49歳が全体の51.4%を占めている。

白鳩の顧客属性
白鳩の顧客属性(出典は2018年8月期決算説明会資料)
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