アマゾンが花王の専門サイトを開設、ナショナルクライアント対象の「専門ブランドストア」展開へ
第1弾として「花王ストア」を開設し、主要46ブランド1500商品を紹介
アマゾンジャパンは「Amazon.co.jp」のヘルス&ビューティーストア内で、花王の商品をブランド別などに集約した「花王ストア」を開設した。アマゾンがメーカー専用のストアを開設するのは初めて。今後、ナショナルクライアントを中心に専門ブランドストアを増やしていく。メーカーは専門ブランドストアを開設することで、販売力のある「Amazon.co.jp」内で商品の訴求力を高め、ファン獲得、販売増加につなげていく。
開設した 「花王ストア」は、花王グループの主要46ブランドを集約。スキンケア、ヘアケア、健康機能飲料、サニタリー、衣類用洗剤、ペット用品、ギフト商品など、約1500点をそろえる。「カテゴリ別」「ブランド別」「ライフスタイル別」でも商品を探すことができる。「ライフスタイル別」では、女性向け、ビジネスパーソン向け、業務用など用途別にまとめたサイトも用意した。
今後、ヘルス&ビューティーストア内で多くの商品を展開するメーカーに向け、専門ブランドストアの設置を提案。ストア設置の条件として「数多くの商品を展開し、ブランドが多くあるナショナルクライアントに絞って提案していく」(広報)としている。
専門ブランドストアの設置には別途料金が必要で、その費用はメーカーごとに個別の提案を行っているとしている。
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ナショナルクライアント各社にとり、アマゾンでの販売数は無視できないほど拡大。そのため、アマゾンでの販売に関するコンサルタントを別途用意するメーカーも増えてきている。
アマゾンと協力して、販売データを基に新商品の開発やテスト販売するメーカーも出てきており、メーカーにとってアマゾンの存在価値が高まっている。そんな状況のなか、アマゾンと協力して専門サイトを作るといった動きは、多少の料金がかかったとしてもメーカーにとっては歓迎するケースが多いと考えられる。
まずは、ヘルス&ビューティーストア内で展開していくとしているが、将来的には他の分野にも広がっていく可能性も高い。こうしたサービスで得た収益を基に、さらに販売価格を下げるようになると、アマゾンの独走が続く可能性もある。