ITサービス事業と金融サービス事業を手がけるCAICA DIGITALの子会社であるCAICAテクノロジーズは11月20日、日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用した決済ソリューションの提供を開始した。Web3やデジタル金融市場の拡大を背景に、企業やEC事業者が安全かつ迅速にステーブルコイン決済を導入できる環境の構築をめざす。
JPYCは、JPYC社が発行する日本円建てのステーブルコイン。ステーブルコインとは、法定通貨や金など安定した価値を持つ資産に連動して価格の安定性を維持するよう設計された暗号資産で、JPYCは日本円と1:1で交換できるのが特長だ。価格変動リスクが低く、即時送付・受領や低コストかつ高速なオンチェーン送金が可能。発行残高の100%以上を日本円(預貯金や国債)で裏付けている。
CAICAテクノロジーズが提供するJPYC決済ソリューションは、2サービスで構成する。
JPYC決済導入コンサルティング
ECサイトや金融サービスをはじめ、多様なオンラインサービスにおけるステーブルコイン決済導入を、技術支援から運用まで包括的に支援する。
JPYC決済モジュールの提供
既存のWebサイトやEC基盤に組み込めるプログラムモジュールを提供し、短期間での導入を可能にする。
国内ではWeb3推進政策や関連法整備が進み、ステーブルコイン市場の拡大が見込まれている。カイカフィナンシャルホールディングスがNFT販売所「Zaif INO」での決済手段として「JPYC」を追加する検討を進めると2023年12月に発表しており、ステーブルコイン活用の取り組みをグループで強化してきた。CAICAテクノロジーズは今後、企業がブロックチェーン技術を活用した新たな価値創造を実現できるよう、最新技術の研究開発とサービス創出を積極的に推進していく方針だ。