お茶の販売を手がける佐藤園は、文字入力やインターネット操作を必要としない新たなECサービスの実証実験を開始する。AIと電話、デジタル端末を組み合わせたボイスコマースプラットフォーム「テレAIカート」を提供するテレと共同で実施する。
デジタル操作に不慣れな消費者でも利用しやすい通販導線の有効性を検証。文字入力や会員登録といった複雑な操作を省き、電話のみで注文できる購買体験を提供する。
実証実験では「テレAIカート」を活用し、店頭端末(サイネージ)やスマートフォンで商品を選択後、表示された電話番号に発信することで注文が可能となる。注文の流れは次の通り。
- 店頭のタッチパネルまたはスマートフォンで商品を選択
- 表示された電話番号に発信
- 自動音声に従い、届け先の名前や住所を伝達
これにより、スマートフォンや携帯電話から電話をかけるだけで商品を購入できる。
実証実験では、音声案内にお笑いタレントの波田陽区さんの声を採用し、楽しみながら注文できる体験を提供する。
今回の取り組みは、静岡市の催事「わらしなマルシェ with 佐藤園お茶カフェ」で実施するほか、2026年6月末まで佐藤園が展開する「お茶カフェ&Matcha Place」でも期間限定で展開。高齢客が多い同店舗において、デジタル端末を活用した購買体験の受容性を検証する初のDX実証と位置付ける。
テレによると、日本では約900万人がいわゆる「買い物難民」とされ、高齢者を中心にスマートフォン操作やECの入力・会員登録が負担となり、通販を利用しにくい課題がある。
「テレAIカート」は、こうした課題に対応するため、電話で注文できる手段として開発。今後は自治体との連携による実証も予定しており、2026年3月には「買い物難民救済プロジェクト」を立ち上げ、通販企業や小売事業者と連携した購買インフラの整備をめざすとしている。
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