値上げしても「行きたい」「買いたい」と消費者が思う店舗の条件とは?
原材料価格や輸送費コストの高騰などの報道が増えている昨今。店舗事業者の方なども同様に値上げをせざるを得ない状況である一方、「お客さんが離れてしまうのでは…」という不安もあるかと思います。
今回は顧客満足度・従業員満足度の向上のためのリサーチや経営コンサルティングなどを手がける MS & Consultingが実施した「値上げに対する消費者の意識調査の結果」より、「値上げしても行きたいと思う店」の特徴をご紹介します。
「仕方がない」と感じる値上げの理由とは?
「原材料費や輸送費の高騰、為替の変動などの各項目を理由とした値上げは仕方ないと思うか」と聞いたところ、「仕方がない」「どちらかといえば仕方がない」と答えた割合について、原材料費の高騰・輸送費の高騰による値上げが約7割、為替の変動・水道光熱費の高騰による値上げが約6割、品質の改善・人件費の増加による値上げが約5割、採用コスト増加による値上げが約4割という結果になりました。
また、社員アルバイトの待遇改善による人件費の増加にともなう値上げについては、「仕方がない」「どちらかといえば仕方ない」と答えた割合は【20代 - 58%】【30代 - 53%】【40代 - 47%】【50代 - 42%】となっており、比較的20-30代の若い年代の方が「仕方ないと思う」と多く回答されていました。
「値上げがあっても利用を続けているお店がある」82%
「1年前と比較した現在、値上げがあったが利用を続けているお店はありますか?」と消費者に聞いたところ、82%の人が「値上げがあっても利用を続けているお店がある」と回答されたことが調査で明らかになりました。
「値上げがあっても利用を続けているお店がある」と回答した人に、その理由を聞いたところ
- そのお店にしかない商品やサービスがあるから
- お気に入りのお店は値上げがあっても応援したいから
- 家族や同伴者など、自分以外の人も気に入っているお店だから
- 行きつけの店だから
- 自宅や職場から近く立地が良いから
- 値上げの説明に納得できたから
- クーポンやポイント還元があるから
- 駐車場無料や宅配などの便利なサービスがあるから
というようなコメントが寄せられていました。
一方で、「利用を続けているお店はない」と回答した18%の人に「値上げがあったお店に○○があったら利用を続けていたというものがあれば教えてください」と聞いたところ、
- そのお店ならではの商品やサービス
- 値上げに見合う品質やサービス向上
- 子連れへの配慮など利用のしやすさ
- クーポンやポイント還元などの施策
- といったコメントが寄せられていました。
同社は値上げを考える際、これらの項目をチェックすることを提案しています。
「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。