旅行予約サイト(OTA=Online Travel Agentとも呼ばれる)は、宿泊先や移動手段、旅ナカのアクティビティの検索・予約に欠かせないツールの1つです。宿泊業者や観光業者においては、集客の一手段として旅行予約サイトを利用している事業者も多いでしょう。
旅行予約サイトは多数存在するため、どのサービスを利用しようか悩んでいる事業者も少なくはないはずです。集客ツールを選ぶ際は、各サービスの特徴と併せて、顧客が実際に利用しているサービスを把握することも大切です。
この記事では、ウィズコロナの生活を反映した2022年のデータを元に、旅行予約サイトの利用者数について解説します。
旅行予約サイト大手5社はそろって利用者増
ニールセン デジタル株式会社が調査したデジタルコンテンツ視聴率レポートによると、旅行予約サイトの利用者数は、昨年と比べて大きく増加したことが分かりました。
2022年4-6月の平均利用者数のトップは「じゃらんnet」で、利用者数は1,368万人にのぼりました。また「楽天トラベル」「一休.com」「Booking.com」「JTB」を含めた上位5サービスの利用者数は、いずれも昨年同月期と比べ1.5倍以上に増加しました。
2022年の旅行予約サイト利用者数上位5サービスのGRP(述べ視聴率)は、3月以降増加傾向にあり、春休みやGWの旅行シーズンが過ぎた6月に最も高くなりました。利用の少なかった1-2月の平均値と比べると、4-6月の平均GRPは2倍以上に増加しました。年代別のGRPのトレンドを見ると、どの年代でも3月以降増加傾向にあり、1-2月平均と比べ4-6月平均はすべての年代で2倍以上に拡大しました。特に18-34歳で増加率が高く、4-6月平均が1-2月の約3倍になりました。以上をまとめると、次のような結果となりました。
- 2022年4-6月の旅行予約サイトの利用者数TOP5は、いずれも昨年比1.5倍以上に増加
- GRPは2022年3月以降増加傾向にあり、4-6月の平均GRPは1-2月の2倍以上に増加
- 全年代で増加傾向にあるが、特に18-34歳の4-6月の平均GRPは1-2月の約3倍に増加
ウィズコロナの生活において経済活動が徐々に活性化し、旅行への関心も高まる中、旅行予約サイトの利用者数は大きく増加していることが分かりました。
レポート上で転換期となった2022年3月が、新型コロナの第6波がピークアウトした時期に重なることからも、経済活動の活性化と旅行予約サイトの利用者数には関連があると言えそうです。
宿泊業者や観光業者が集客・予約サイトを利用する際は、各サービスの特徴や強みに加えて最新のサービスの利用状況を把握し、自社に合った集客ツールを選択することがポイントと言えるでしょう。