高野 真維 2023/2/10 7:00

かっこは、EC事業者向けの後払い決済パッケージ「SaaS型BNPLシステム」の提供を開始した。

従来の後払い決済システムの構築と比べて、導入期間と運用コストを大幅に短縮・削減。収益性の改善、購買・決済データを蓄積できるといったメリットもあるという。

「SaaS型BNPLシステム」とは

複数の後払い決済事業構築で培った仕組みと経験をもとに、後払い決済に必要な仕組みをパッケージ化。従来の後払い決済システムの構築は膨大な期間とコストが必要だったが、「SaaS型BNPLシステム」を利用することで導入期間とコストを大幅に短縮できるという。

かっこは後払い決済パッケージ「SaaS型BNPLシステム」を提供開始
かっこは後払い決済パッケージ「SaaS型BNPLシステム」を提供開始

「SaaS型BNPLシステム」で期待される導入効果・メリットは次の通り。

  • 初期投資リスク/運用コストを最小限に抑えた事業展開
    従来はゼロから後払い決済システムを構築すると1億円以上コストがかかっていたが、システム初期費用を200万円に削減する。
  • 収益性の改善
    後払い決済事業者への手数料以上の収益率を確保。収益最大化に貢献する。
  • 独自ニーズへの対応
    要望に応じたカスマイズが可能(払込票印刷対応、ショップ向け画面提供など)。後払い決済事業の経験が豊富なコンサルタントが、導入企業にとって最適な方法の相談に応じることもできる。
  • 購買/決済データの蓄積
    後払い決済事業者を利用していた場合、これまで取得できなかった後払い決済の購買・決済データの取得により、顧客情報の適切な現状把握に貢献。さらに今後のマーケティング戦略や新規事業検討における有用なデータとして活用ができる。
「SaaS型BNPLシステム」がもつ機能のイメージ図。購入者への請求や未入金者への催促は自動化する。入金後はリアルタイムで自動処理する
「SaaS型BNPLシステム」がもつ機能のイメージ図。購入者への請求や未入金者への催促は自動化する。入金後はリアルタイムで自動処理する

収益最大化につながる新サービスとして提供

国内の後払い決済市場は前年比約30%増で成長し、今後も成長が期待されている分野。一方、これまでEC事業者が後払い決済を導入するには、システム開発など数億円のコストや未払い対応などの運用ノウハウの蓄積などハードルがあった。

債権ごと引き取る後払い決済事業者を利用する場合は膨大な導入コストや運用ノウハウは不要だが、一定の手数料と「支払履歴が追えないため顧客状況の把握が正確にできない」といった課題があったという。

こうした背景を踏まえて、導入コストと運用のハードルをなくし、収益最大化と顧客状況の把握が可能となる業界初の「SaaS型BNPLシステム」をかっこが提供開始した。

導入企業として、SBI FinTech Solutionsが利用を予定している。

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