新ロイヤルティープログラムの導入+安定成長と強固な利益基盤の構築をめざすオルビスの中期経営計画とは
ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2023年12月期連結決算によると、オルビスブランドの売上高は前期比11.6%増の428億7400万円、営業利益は同30.7%増の63億4000万円だった。
ポーラ・オルビスHDの2024年12月期から2026年12月期までの3か年における中期経営計画(中計)によると、オルビスはスキンケアを中心とした直販事業の成長、強固な利益基盤の構築、未開拓市場へ参入し新しい領域での売上高拡大を計画。国内事業では、2024年から2026年の売上高年平均成長率(CAGR)4.0~5.0%増をめざす。
スキンケアを中心とした直販事業の成長
オルビスユードットの売上高が2023年にケタで成長、高機能UVが話題化し高付加価値のスペシャルケアが伸長したという。注力する美白カテゴリーにおいて2月、新商品を投入する計画だ。
強固な利益基盤の構築
顧客の定着化とライフタイムバリュー(LTV)の向上を図る。アプリを中心にカスタマーデータプラットフォームで顧客インサイトの分析から施策実行までのスピードを向上。顧客継続シナリオの精度向上とブランドへの共感・体験を軸にした新ロイヤルティープログラムを導入する。
未開拓市場へ参入し新しい領域での売上高拡大
チャネル展開においては、ECプラットフォームなどの外部展開を積極的に展開する。商品面では、オルビスユーメイクを中心にベースメイクを強化。化粧品に限らない、肌を美しくする領域における商材を拡張していく。
ポーラ・オルビスHDの2023年12月期連結業績は、売上高が前期比4.2%増の1733億400万円、営業利益は同27.8%増の160億8000万円、経常利益は同23.7%増の184億6900万円、当期純利益は同15.6%減の96億6500万円だった。国内EC売上高比率は28.2%で、国内EC売上高は約488億7000万円
新たな中計では、2024年12月期から2026年12月期において、連結売上高2000億円、CAGRは約5%、売上高営業利益率が12~13%、ROEは10%以上をめざす。中計達成の基本方針として、①国内事業の顧客基盤強化、持続的成長と収益性改善②海外事業のさらなる成長と新事業での基盤確立③育成ブランドの成長を伴う黒字化による持続的収益貢献④ブランドポートフォリオ拡充と事業領域拡張――などを掲げている。