ラグジュアリーブランドのファッションやデザインアイテムを販売するイタリアのEC企業、YOOX Group(ユークス・グループ)。日本での売り上げは3680万ユーロ(2014年12月期、2014年のユーロ平均レートで換算すると約51億7000万円)で、日本でラグジュアリーファッションを販売するECサイトとしては最大級。ラグジュアリーブランド商品が売りにくい日本のEC市場で、YOOX Groupはどのように売り上げを拡大し続けているのか。

地域特性に合わせたグローバルなビジネス展開と豊富な品ぞろえ

YOOX Groupは2000年設立のファッションブランド企業で、イタリアに本社を置く。日本上陸前までは国内でほとんど目にすることがなかったクリストファー・ケインやジャンビト・ロッシなど、数多くのブランドを取り扱っている。ブランドごとに数多くの商品数を用意し、海外で買い物をしている感覚でショッピングができる点が強みだという。

外資企業のECサイトだが、日本のECサイトで購入するのと変わらないサイトの利用のしやすさも人気の理由の1つといえる。商品登録はイタリア本社で行っているが、サイトは日本語で表記し、たどしい日本語は使っていない。

また、アパレルのサイズは欧米と日本では異なることが多いが、サイズ表記の差異も日本向けに合わせて書き直すなど細かなローカライズを進めている。電話やEメールによるカスタマーケアも、専門のスタッフが平日午前9時~午後9時まで対応している。

商品の受け取りは、国際宅配便の使いにくさを極力減らす努力を施す。日本は全世界売り上げの7%相当の売り上げがある。商品在庫はイタリアだが、日本国内にいったん商品を預かる物流センターを設置。イタリアから日本の物流センターに商品を発送、その後、その物流センターから日本の配送業者が宅配している。

このような配送フローを採用することで、時間帯指定や代金引換決済などのサービスの提供を実現。国内のECサイトで商品を購入する感覚で利用できるようにしている。

サイト上の表記も日本のECサイトと遜色ない

日本企業との提携も模索

ユークス・グループではファッションやデザインの商品を取り扱うライフスタイルのオンラインストア「yoox.com」、最新のセレクティブな商品を集めたラグジュアリーなオンラインブティック「thecorner.com」、女性向けのハイエンドなシューズとシューズに特化した記事なども提供する「shoescribe.com」を展開し、それぞれ異なったコンセプトや顧客体験を提供している。

また、ブランドごとのオンラインフラッグシップストアの運営支援も展開。現在“Powered by YOOX Group“として運営する31ブランド、およびケリングとのジョイントベンチャーで運営する7ブランドのオンラインストアを展開している。

今後、さらにローカライズ化を進めていくことで、日本での売り上げの拡大を進めていく。2014年9月には、日本上陸10周年を記念して、スペシャルコンテンツを企画。アニバーサリーイベントを開催した実績もあり、今後もローカライズ化を積極的に展開していく。日本に拠点を置く企業とのco-marketing(共生マーケティング)やco-branding(ブランド提携)を目的とした提携も進めていきたいとしている。

3月31日には「カルティエ(Cartier)」や「ピアジェ(Piaget)」、「インターナショナル・ウォッチ・カンパニー(IWC)」などのブランドを展開するリュシモン擁する通販事業「ネッタポルテ」との合併へ合意が発表されており、新会社「ユークス・ネッタポルテ・グループ」の総売上高(2014年度、連結ベース)は13億ユーロ(約1670億円)を超える。

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中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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