中川 昌俊 2015/6/2 8:00

中国最大の直販ECサイト「京東商城(JD.com)」を展開する京東集団(ジンドン)は6月1日、運営する海外企業向けのBtoCオンラインショッピングサイト「京東全球購(JD Worldwide)」において、日本製品専門サイト「日本館」を開設した。2014年に「JD.com」で販売された日本製品の販売総額は80億元(約1569億円)超になるなど、日本商品が中国国内で人気なことから、日本のEC事業者が中国で販売できるプラットフォームを提供することで、日本のEC事業者の出店を集め、売上拡大につなげていく。

「JD Worldwide」は、今年4月オープンした50カ国以上の海外企業が出店できるオンラインショッピングサイト。日本の「Amazon.co.jp」と同じように、運営しているジンドンが取り扱う商品を販売する一方、マーケットプレイスモデルも展開し、海外企業が出店して販売できるようになっている。また、ジンドンの中国国内の物流サービスを出店者が利用できるサービスもあわせて提供しており、この点でもアマゾン(フルフィルメントby Amazon)に似たサービスとなっている。

新たにオープンした「JD Worldwide 日本館」では、オープン時点でジンドンが取り扱う日本企業約300社の製品約5万アイテム販売。今後、日本企業の出店を増やすことで商品数を拡大させていく考え。ただし、出店できるのはメーカーもしくはメーカーの正式な代理店に限るとしている。

ジンドンでは、2015年内に1000社以上の日本企業の出店を見込む。出店のメリットとして日本企業は自社ブランドを低コストかつ効率的に中国市場を開拓できるとともに、ブランド知名度の向上など、更に多くの中国の消費者へ認知の拡大を図ることが可能としている。また、出店した日本企業は、自社製品の購買者の年齢・住所・買い物習慣などの購買データも利用可能になり、今後の中国におけるマーケティング活動にも活用できる点を挙げる。

なお、「日本館」オープンから3ヵ月以内に出店した先着100社には、1年間プラットフォーム使用料が無料になる優遇施策を実施する予定。

ジンドンは、98年6月設立された中国国内最大手の直販型インターネット通販企業。14年5月、米・ナスダックの証券取引所に上場し、14年の売上高は2602億元(約5兆1051億円)、純利益は1150億元(約2兆2563億円)となっている。中国の直販型のECサイトの売り上げのうち、56.3%がジンドンの売り上げが占めているという。

JD Worldwide 日本館のTOPページ
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